世界一の都市江戸の繁栄

「日本の歴史」④ 江戸篇

渡部昇一(上智大学名誉教授) 著
定 価:
本体920円+税
判 型:
新書判
ページ数:
236ページ
ISBN:
9784898317372
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世界が驚愕した江戸の先進性

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著者プロフィール

渡部 昇一(わたなべ・しょういち)
上智大学名誉教授。英語学者。文明批評家。1930年、山形県鶴岡市生まれ。上智大学大学院修士課程修了後、独ミュンスター大学、英オクスフォード大学に留学。Dr.phil., Dr. phil. h.c.(英語学)。第24回エッセイストクラブ賞、第1回正論大賞受賞。
著書に『英文法史』などの専門書、『文科の時代』『知的生活の方法』『知的余生の方法』『アメリカが畏怖した日本』『取り戻せ、日本を。 安倍晋三・私論』『読む年表 日本の歴史』などの話題作やベストセラーが多数ある。

目次

第1章 江戸幕府の本質は家康の個性

  • 鎖国がなければ大東亜戦争もなかった
  • 源氏と称して幕府を開く
  • 戦に生きた猛将・家康
  • 秀吉と家康の駆け引き
  • 運が味方した関ヶ原の戦い
  • 〝狸爺〟に変貌
  • 家康の長寿が歴史をつくった
  • 長子相続制への一大転換
  • お家騒動の消滅

 

第2章 「武」の時代から「文」の時代へ

  • 家康にとっての儒学
  • 仏教と神道の融合
  • 家康の出版事業
  • 江戸と『源氏物語』
  • 宮廷への憧れと雛人形

 

第3章 養子と浪人たちの功績

  • 地方における養子の名君たち
  • 由比正雪が掲げた菊水の旗
  • 学問の世界と浪人文化
  • 浪人の気分が明治維新に繫がった

 

第4章 元禄時代のパラドックス

  • 贅沢競争と財政の悪化
  • 国中を人とカネが動いた
  • 元禄文芸の興隆
  • 「赤穂義士」に対する学者たちの反応
  • 『忠臣蔵』が大評判になった理由
  • キリシタンと豪商への迫害
  • 江戸の経済感覚の先進性
  • バブルを謳歌した元禄時代

 

第5章 白石と吉宗の時代

  • 新井白石の登場
  • 「大君」と「日本国王」
  • 白石が考えた「天皇と将軍の制度改革」
  • シドッチと白石の対話
  • 白石を追放した吉宗
  • 享保の改革の功罪

第6章 濁れる田沼と清き白河

  • 田沼意次の再評価
  • 「雅」と「俗」の文化
  • 田沼の蝦夷地移民計画
  • 安永・天明年間の異常気象
  • もとの濁りの田沼恋しき
  • 超エリート・松平定信
  • 寛政の改革の実態
  • 海防政策における定信の矛盾
  • 「寛政異学の禁」の背景

 

第7章 開国への急流

  • 江戸文化の爛熟期
  • 蘭学と町人に対する憎しみ
  • 「天保の改革」失敗の理由
  • 最悪のタイミングだった「ペリー来航」
  • 崩壊への道を歩み始めた江戸幕府
  • 歴史の流れを速めた桜田門外の変
  • 小御所会議の歴史的意義
  • 光圀の勤皇思想が日本を救った
  • 西洋やシナにおける「革命」と明治維新の違い

 

第8章 幕府と朝廷──第二の建武の中興へ

  • 後水尾天皇と幕府の確執
  • 徳川初期の「ミニ藤原時代」
  • 型破りな反幕府的天皇
  • 閑院宮家を創設した白石の功績
  • 『太平記』の影響力
  • 世界に誇るべき光圀の『大日本史』
  • 伊藤仁斎と荻生徂徠
  • 尊王思想の噴出
  • 松平定信と「尊号事件」
  • 日本中の青年たちを感動させた『日本外史』
  • 昭和にまで至る頼山陽の影響
  • 日本の古典と大和心の〝発見〟
  • 漢学者も「万世一系」に気づいた

 

第9章 江戸文化の独自性

  • 「勾玉文化」の意味
  • 江戸の二大文化「浮世絵」と「石田心学」
  • 日本人の道徳性の高さと心学
  • 鎖国の時代における江戸の科学
  • 薩英・馬関戦争の明暗
  • 日本の〝ガラパゴス現象〟
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