アフターコロナ 日本の宿命

湯浅 博 著
定 価:
本体900円+税
判 型:
新書版
ページ数:
200ページ
ISBN:
9784898318232
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もはや米中対決ではない!

アフターコロナの日本と世界はどうなる?--もはや米中対決の時代ではない。21世紀型の民主主義と19世紀型の中華帝国主義との「価値観の衝突」の時代なのだ。武漢ウイルス拡散の罪を世界から問われ、「手負いの龍」となった中国・習近平。弱みを見せまいとして、開き直り、一層凶暴さを増してアメリカのみならず近隣諸国(日本、台湾、比国、ベトナム、インド)や香港に襲いかかろうとしている。この傲慢国家をいかに「封じ込める」か。敏腕国際ジャーナリストが縦横に切り込む

著者プロフィール

国家基本問題研究所主任研究員、産経新聞客員論説委員。1948年生まれ。中央大学法学部卒。プリンストン大学公共政策大学院Mid Career Fellow program修了。産経新聞でワシントン支局長、シンガポール支局長、論説委員、特別記者などを経て現職。主な著書に『歴史に消えた参謀 吉田茂の軍事顧問 辰巳栄一』(文藝春秋)、『全体主義と闘った男 河合栄治郎』(産経新聞出版)、『中国が支配する世界―パクス・シニカへの未来年表』(飛鳥新社)など多数。

目次

はじめに 五輪開催後、十年前後で独裁国家は崩壊する!?

 

第一部 傲慢国家・中国&国連機関は、こう「封じ込め」よ!

第一章 習近平の呪縛から逃れなければ人類は死滅する

 「古い中国の呪い」に覆われる世界/不都合な真実を隠すのが全体主義の本性/「30%の自然災害、70%の共産党による大災害」/不公正な「中国第一主義」は全体主義の掟/習近平が仕掛けるプロパガンダ戦争/よみがえる共産主義は「敵」/軍事行動の誘惑にかられる習近平

第二章 中共服従のWHOも酷いが、IWCはもはやクジラ愛好家の集まり

IWCには、科学的根拠や文化の多様性は通用せず/捕鯨再開を「反日デモ」の理由にする環境団体に要注意/IWC脱退は、国際協調の挫折ではない/脱退するも再加盟するも、いわば外交戦術の一つ/国連への片思い幻想は捨てよう/ ユネスコとの闘争の歴史/健全な国家に宿る腹黒さ

第三章 IMF(国際通貨基金)が中国に乗っ取られないためにやるべきこととは

トランプの鮮やかな反撃/IMFの本部が北京になる日?/フルトンに立ち寄らなかった安倍首相/我慢の限界を超えた/米国内に蔓延する嫌中・反中の声/アメリカに追いつくと奢ったソ連と同じ運命となるか?/対日軟化は米中対立の賜物/チェルノブイリとコロナが全体主義を滅ぼすか

 

第二部 アフターコロナの危機突破は「保守」しかできない

第一章 安倍首相は「日本のサッチャー」になれるか

 「パラダイムの転換」は保守しかできない/天皇を戴く自由主義/保守がカジ切る現実主義/サッチャーの在任期間に匹敵する安倍首相/やり残したパラダイム・シフトは憲法改正だ/202X年へ「改憲」の旅は始まっている

第二章 内憂外患に直面した大正・昭和の後藤新平と令和日本

後藤の警告「無意義な政争は結局国難を強めこそすれ、国難を決して救うものではない」/全体主義にすり寄る日本政財界の堕落/ぢりぢり寄せ来る外患をマスク外交で思い知る自由世界/中露枢軸へプーチンの決意/習近平が切った「ロシアン・カード」/権謀術数に乗らない教訓/「ようこそ民主主義の国へ」/「取引」があって「戦略」がない/アジアの「クルド」にならないために

第三章 コロナと一体化する「一帯一路」「健康シルクロード」の罠

 「一帯一路」に参加したイタリアでコロナ被害がなぜ大きかったのか?/冷戦を回避へ「21文字方針」/ハイテク争奪が核心的利益に

第四章 蔡英文たちは習近平の圧力を跳ね返せるか?

中華帝国主義に一国二制度はありえない/習主席失脚の可能性もあり/台湾排除に負けない蔡英文/「親愛なる総領事殿、ふざけるな」/不可逆的なデカップリング/コスト高の受け入れ覚悟/中国を疑い始めた欧州のトランプ離れ/「抑圧の独裁者」を抑止する日本の知略

第三部 文明の不作法

第一章 世界に異彩を放つ文明社会の光と影

日本人選手の活躍を喜んでばかりはいられない/高輪の大木戸だかなんだか知らねえが/ロボットの反乱よりも恐ろしいこと/火葬場さえままならぬ団塊の世代/強制でなく「道義的勧告」で武漢ウイルスに立ち向かう

第二章 平和ボケばかりが集まる国会

区議会以下の衆院予算委員会/軍事日報の公開を迫る野党の非常識/四捨五入すれば3時間──枝野幸男「魂の大演説」/ウクライナ留学生が必死で訴えた憲法改正/前言を撤回するのは「セクシー」じゃない?

第三章 平和に仇なす国々に囲まれた「和を以て貴しとなす国」

外国人には「性悪説」で接しなければならない/条約破りの常習者ロシアにどう立ち向かうか/北方の守りを固める男たち/日本外交は「トランプ化」しているか/日米〝反ウイルス〟同盟による「地政学の逆襲」/ファッション政治の自己顕示

 

おわりに 「中華帝国主義」(19世紀)と「自由主義」(21世紀)の価値観衝突

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