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タイフーンショット構想  “脅威”から“恵み”に!?台風研究最前線

BSフジ
本放送:09月08日(日)朝08:28~08:58
再放送:09月15日(日)朝8:28~08:58

災害大国ニッポン。四季を問わず様々な災害が私たちを襲うこの国で、毎年夏の時期に襲いかかってくる災害が“台風”だ。膨大なエネルギーを湛えて日本列島を襲い、海・山・川の災害をも誘発して社会に混乱をもたらす台風。もし、その未来を正確に予測し、コントロールすることができるとしたら、どうだろうか? また、台風による強烈な風と豪雨のパワーを制御できたなら? そんな壮大で挑戦的な研究が日本で動き出している。名付けて『タイフーンショット構想』。台風を“脅威”から“恵み”へと変えうる、最新研究に迫る。

“タイフーンショット構想”とは?
冷戦時における米ソの月面開発競争、そして月面への到達は宇宙科学のマイルストーンとなっているだけでなく、現在の半導体デバイスの発達につながる研究や、燃料電池の開発など、ありとあらゆる科学分野の進歩を促した。この月面への到達のような、前人未到で困難を伴うが、実現すれば多大な効果が期待できる目標はいつしか「ムーンショット目標」とよばれ、現在日本では、ムーンショット型研究開発制度が導入されて、さまざまな社会課題の解決に向けた研究が進められている。その中のひとつが、人為的な介入によって台風を“脅威”から“恵み”にしようという『タイフーンショット構想』だ。

台風を観測する!
台風について、実は私たちはあまりよく知っていない。台風が夏に発生することはわかっているものの、日本の南の広い海のどこで、いつ発生するのかを予知することはできないため、気象衛生による観測に大部分を頼っている。この人工衛星の誕生によって台風の現在位置やその形から中心気圧を予測することはできるものの、実際の観測値である“真値”は欠落しており、台風を正確に捉えることを阻んでいる。そこで、飛行機によって台風に上空から接近して、その状体を観測する研究が進められていた。

台風を予測する!
 かつて、日本人だけでなく人類は、台風を今の様に大規模な気象現象であると捉えることすらできていなかった。しかし現在では気象衛生が誕生し、台風がいつやってくるのか、そして今どこにいるのかが報道されるようになり、来る天災に備えることができるようになったものの、予測はいつも外れる様に感じてしまう。そこで、台風をより正確に捉えるための研究も進められている。そして地球温暖化が進む未来の台風の姿も浮かび上がってきた。

台風で発電する!?
 台風が持つ膨大なエネルギー、特にその中心に向かって強く吹く風を利用して、発電する方法の研究も進められている。そのひとつが、台風発電船だ。台風の風を船上部の帆で受けて前進し、水中に沈めたタービンが水の流れを受けて回転して発電する仕組みだという。この発電船の模型が、本当に転覆せずに稼働することができるのか?その実験が進められている。


主な取材先
筆保 弘徳さん(横浜国立大学)
坪木 和久さん(名古屋大学/横浜国立大学)
佐藤 正樹さん(東京大学/横浜国立大学)
満行 泰河さん(横浜国立大学)

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