黒トリュフの人工発生に成功
今、世界三大珍味を、なんと日本でつくる研究が進められている。その一つがトリュフを栽培する研究だ。
2023年の10月。岐阜県美濃市で画期的な研究成果が生まれた。岐阜県の森林研究所が日本で初めて、黒トリュフの人工発生に成功したのだ。人工的に発生したトリュフは天然のものと大きな違いはない。人工栽培の研究を始めて約7年。ようやく実現した快挙だった。
栽培が難しい菌根菌のキノコ
実は、トリュフは土の中で育つ、菌根菌というキノコだ。菌根菌の仲間には松茸など、人工栽培が難しいキノコが多い。
菌根菌のキノコの栽培が難しい理由は、樹木と共生しながら育つためだと言う。
研究者達はどのようにトリュフの人工的な発生を実現させたのか?日本初となる最新研究に迫る。
宮崎県産の国産キャビア
みなさんは宮崎県産のキャビアをご存知だろうか?キャビアはチョウザメの卵。実は宮崎県は、古くからチョウザメ養殖が盛んな地域で、国産のキャビアが生産されている。
そんな宮崎県のキャビア生産拠点の1つが、宮崎県水産試験場内水面支場。ここでは今、ロシアチョウザメという品種が積極的に生産されていた。
チョウザメの超メス化技術
そんな宮崎県でロシアチョウザメのキャビア生産の効率を大幅に向上させる新技術が誕生した。卵を生むのはメスだが、メスしか生まない「超メス」というチョウザメが生まれたのだ。
超メスのチョウザメはどのように生み出されたのか?そして超メスによってキャビア生産はどう変わるのか?日本で誕生した画期的な新技術を追った。
国産の世界三大珍味によって創造する新たな食
トリュフやキャビアと並ぶ、世界三大珍味のフォアグラも日本で作られてる。それは一体どのようなものなのだろうか?
そして、これらの取組みが目指すのは、新しい日本の食文化の創造だというが、研究者たちはどんな未来を期待しているのだろうか?
主な取材先
水谷和人さん(岐阜県森林研究所)
山中高史さん(森林総合研究所東北支所)
田口智也さん(宮崎県水産試験場内水面支場)
稻野俊直さん(近畿大学水産研究所新宮実験場)
木南竜平さん(近畿大学水産研究所新宮実験場)