ミリメートルよりさらに小さい“マイクロバブル”
炭酸飲料をコップに注いだ時や、アクアリウムの水槽のポンプなど、身近なところで目にする泡。そんな泡の中に“マイクロバブル”と呼ばれる、気泡がミリメートルよりも小さい微細な泡がある。このマイクロバブルは、普段目にする泡とは異なる不思議な力を持つことが明らかになってきた。マイクロバブルとは一体どのような泡なのだろうか?その特徴に迫る。
マイクロバブルの活用のカギは消える瞬間!?
マイクロバブルの特性を解明しようとこれまで研究が行われてきた。そして、ついにマイクロバブルを新たな技術として活用する可能性が発見された。意外にもそのヒントはマイクロバブルが消える瞬間にあった。マイクロバブルが消える瞬間に一体何が起こるのだろうか?そしてそれをどのようにして活用するのだろうか。マイクロバブルを活用する研究の最前線に迫る。
マイクロバブルが半導体の製造効率を高める!?
スマートフォンや自動車、テレビ、カメラ、洗濯機、ゲーム機など、私たちが日常的に使うハイテク機器に欠かせない半導体。その半導体の製造工程には約300回の洗浄が必要なのだという。いま進められている研究は、なんとその洗浄の工程にマイクロバブルを用いることで、半導体の製造効率を高めようという研究だった。
小さな泡で船の省エネ化を図る
泡を制御し、船の燃費を向上させようという研究が、世界最大級の実験用水槽を有する研究所で進められている。なんと、泡を使って船の燃費を低下させる摩擦抵抗を低減させようという取り組みだ。その研究では、マイクロバブルを大量に発生させる方法の開発から始まったが、実際に実験を行うと意外な結果が得られた。一体どのような実験が行われてきたのだろうか?その成果とは?
主な取材先
高橋 正好さん(東北大学)
宮崎 紳介さん(ダン・タクマ)
川島 英幹さん(海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所)