謎に包まれた未解読文献”ヴォイニッチ写本”
1912 年ウィルフレッド・ヴォイニッチという書籍業者は、イタリアで中世のものと思われる不思議な本を見つける。その本には植物に見える絵や、天球図のような絵、そして文字のようなものなどが数多く綴られてた。しかしそれらが一体何が書かれていたのかは謎だった。そんな、いつ、誰が書いたのかも不明な謎だらけの本は、発見者の名前に因んで「ヴォイニッチ写本」と名付けられた。
ヴォイニッチ写本の全体像
奇妙な本、ヴォイニッチ写本の研究は日本でも進んでいる。慶應義塾大学の安形麻理さんは本が持つ物質的な特徴から、その制作過程や変遷などを解明していくという。そして1冊役100万円もするヴォイニッチ写本の精密な複製品を見せてくれた。どうやら本に書かれた内容はこれまでの多くの研究によって、主に6つセクションに分けられるという。
果たしてヴォイニッチ写本には何が書かれているのか?
この本はデタラメなのか?
発見から100年以上経った現在でも、ヴォイニッチ写本の解読は実現していない。そんな中で登場したのが「本の文章は何の意味も持たないデタラメである」という新たな説だった。イギリスの研究者によって提唱されたこの文章デタラメ説は大きな反響を呼び、次第に広く支持されるようになる。
その状況の中で2人の日本人研究者が立ち上がった。デタラメかどうかを判定する検証実験が始まった。
文章は意味を持つのか?
文章がデタラメがどうかを判定する方法を編み出したのは、亜細亜大学の安形輝さん。安形さんはデータサイエンスの専門家で、その手法を使ってヴォイニッチ写本の文章を分析した。
その分析方法はヴォイニッチ写本のページ同士のテキストを比較して、その内容がデタラメかどうかを判定するというもの。果たしてヴォイニッチ写本の文章はデタラメなのか?それとも意味を持っているのか?その分析結果が明かされる。
主な取材先
安形 麻理さん(慶應義塾大学)
安形 輝さん(亜細亜大学)




