モグラ戦線異状あり。
日本列島の東西に分かれて天下を取り合う大合戦が今、モグラ達の間で巻き起こっている。
戦いの主役となるのは、東に広く生息しているアズマモグラと、西に広く生息しているコウベモグラ。この2つの勢力は現在、長野県の諏訪湖で激突しており、一進一退の戦いを繰り広げているというのだ。そして今、その戦線に異状が起きているという・・・
モグラ達の戦いの発端に至る歴史と、その最前線を研究者と共に追う。
知っているようで知らない「モグラ」を見る
土の下に生息している“モグラ”という生き物を知っている方は多いだろう。しかし彼らがどのような姿をして、土の下でどのように暮らしているか聞かれると、はっきり答えられる人はあまり多くはないだろう。それもそのはず、実はモグラは研究することが難しく、その生態は未だ謎の部分が多いのだ。そんな「知っているようで知らない」モグラの姿を捉えるため捕獲調査に同行した。
モグラで人命救助⁉
生き物を模倣し、物作り活かす技術“バイオミメティクス”。その模倣対象として今、モグラが注目されている。
モグラを模倣して、土の下に潜れるロボットを開発し、災害時などに役立てようという試みがはじまったのだ。一体、モグラを模倣したロボットとはどんなものなのか?開発がはじまったばかりの現場を訪れた。
「幻のモグラ」を求めて
諏訪湖付近で天下分け目の戦いを繰り広げている東のアズマモグラと西のコウベモグラ。しかし数万年前には、日本の西側にもアズマモグラは多く生息していたという。
では数万年前、戦いから逃れ、ひっそりと生き延びてきたアズマモグラが、日本の西側のどこかに存在するのではないか?そんな「幻のアズマモグラ」を探るため宮崎県最高峰の”祖母山”で実地調査が行われた。果たして「幻のアズマモグラ」は見つかるのだろうか?調査に密着取材する。
主な取材先
川田 伸一郎さん(国立科学博物館)
中里 裕一さん(日本工業大学)