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現地ルポ!世界で進む地層処分の取り組み

BSフジ
本放送:02月23日(日)朝08:28~08:58
再放送:03月02日(日)朝08:28~08:58

今、生成AI技術の進展などを背景に、IT大手が次々とデータセンターの電源に原子力エネルギーの利用を決定するなど、再び原子力発電の活用が注目されている。そうした中、原子力発電を運用する上で欠かせない、廃棄物を処分する取り組みも大きく進展している。 今、各国が計画しているのは、原子力発電によって生じる高い放射能を持った廃棄物を地中深くに埋設する「地層処分」という方法だ。 処分場の場所をいち早く決定したフィンランドをはじめ、同じく北欧のスウェーデンから、北米のカナダにまで足を運んで現地取材を試み、原子力発電を保有する国にとって決して避けては通れない、最新の廃棄物処分の取り組みに迫った。

地層処分がいち早く進む国フィンランド
 北欧の国フィンランド。原子力発電によって発生する使用済み燃料を地層処分する取り組みを、世界の中でいち早く進めている国だ。現在処分場が建設されているのはエウラヨキ自治体に位置するオルキルオトという場所だ。そこでは、すでに処分施設の建設が終了し、設備の試運転にまで至っているという。なぜこれらの取り組みは順調に進んだのか、実際に話を聞いてみた。

世界2例目!スウェーデンでの地層処分の取り組み
 一方でフィンランドの隣、スウェーデンでも、2022年に処分地が正式に決定された。首都ストックホルムから北に約120キロメートル離れたエストハンマル自治体のフォルスマルクという場所だ。この決定が下されるまで30年から40年かかったという。一体どのようにして処分地が決定されたのか、そしてなぜエストハンマルが選ばれたのだろうか。

カナダの小さな町でスタートした地層処分の取り組み
 北米のカナダのオンタリオ州は原子力発電が電力の主力となっている。その北西部に位置するイグナス・タウンシップは昨年11月に使用済み燃料の地層処分地に決定していた。一体ここではどのような取り組みが行われ、処分地の決定にいたったのだろうか?現地を訪問し、食料品店が一軒しかない、人口1,300人の小さな町を発展させようとするプロジェクトの経緯と今後の計画をさぐった。

日本の地層処分の取り組み
 原子力発電を最大限活用する方針を打ち出している日本でも地層処分は避けて通れない課題だ。日本では使用済み燃料をそのまま処分するのではなく、再処理をして再び燃料にして利用しようとする計画が進んでいるという。実際にどのような取り組みが行われているのか、北海道の北端、幌延町に佇む幌延深地層研究センターに向かった。


主な取材先
ポシヴァ社
エウラヨキ町議会
SKBインターナショナル
エストハンマル町長
NWMO
イグナス・タウンシップ
幌延深地層研究センター

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