乳酸菌とは何者なのか
人と乳酸菌の付き合いは長く、一説では8000年以上も前から始まったと言われている。そのきっかけは、人類が酪農をはじめ、偶然ヨーグルトができたことだというのだ。日本でも、味噌づくりや漬物などで乳酸菌を利用し生活に役立てている。では一体、乳酸菌とはどういったものなのだろうか。乳酸菌を収集し、その働きを調べている東京農業大学の田中さんに話を聞いた。
腸ではたらく乳酸菌
20世紀初頭、ロシアの微生物学者、メチニコフによって、「ヨーグルト不老長寿説」なるものが提唱されたが、長寿と乳酸菌の関係を証明することはできなかった。しかし、最近の研究で、乳酸菌が確かに健康に良い影響を与えることが分かってきたのだ。そこには、腸が関係していると医薬基盤・健康・栄養研究所の國澤さんはいうが、どういうことなのだろうか。
免疫の司令塔を直接活性化する新しい乳酸菌
乳酸菌は、腸のぜん動運動を促すとともに、腸の免疫を活性化することが明らかになってきた。そんな中、新たな乳酸菌が発見された。その乳酸菌は、免疫の司令塔を直接活性化させるというのだ。今までの乳酸菌との違いはなにか。また、身体にどのような影響を与えるのだろうか。新たな乳酸菌を発見した、キリンホールディングスの藤原さんに話を聞いた。
乳酸菌は老化にも効果がある!?
乳酸菌は老化に対しても良い影響を与えることが研究で明らかとなったと国立長寿医療研究センターの丸山さんはいう。鞠山さんの研究は、乳酸菌のもつ力によって、目の老化の進行を緩和させることができるというものだった。そのポイントは「炎症」という体の反応と「免疫」にあるというがどういうことなのだろうか。
主な取材先
田中 尚人さん(東京農業大学)
國澤 純さん(医薬基盤・健康・栄養研究所)
藤原 大介さん(キリンホールディングス)
丸山 光生さん(国立長寿医療研究センター)
日本発酵文化協会