日本中の磯に生息する目立たぬ貝「ヒザラガイ」が、実は驚くべき能力を秘めている。ヒザラガイは、あらゆる生物の中で最も硬いとされる“磁鉄鉱の歯”を持ち、それを使って岩ごと藻類を削り取って食べるという、想像を超えた生態を持つ生物。さらに、硬い殻で全身を覆いながらも、しなやかに動ける独自の構造や、地球上の生物で唯一の特殊な「眼」を保つ、知られざる特徴も次々と明らかになってきたという。 ヒザラガイの採集調査や研究現場に密着し、奇想天外なその生態を徹底解剖する！！
驚異の生命体に密着取材
磯に張りつき、まるで動かない化石のように見えるヒザラガイ。番組では、生きたヒザラガイの採集に同行し、実際の生態を観察。一見静止しているように見えるヒザラガイを高速再生すると・・・？意外な一面も明らかに。
唯一無二の構造。やわらかく、かたい？
ヒザラガイの体を縁取る“ガードル(肉帯)”は、柔軟性と高い防御力を兼ね備えた他の生物には無い特異な構造。この仕組みを応用した次世代ボディアーマーの研究も始まっているという。生物から学ぶ工学の最前線を紹介。
唯一無二の眼。とてもかたい。
ヒザラガイには、外見からはわからない「眼」が無数に存在する。
電子顕微鏡を用いて、その構造と機能を詳しく解説！知られざる“硬い眼”に迫る。
唯一無二の歯。世界一かたい!
ヒザラガイの歯は、体内で鉄を取り込み、磁鉄鉱（マグネタイト）という鉱物を自ら作り出すことで形成される。
その硬さは、人工のセラミックス素材「ジルコニア」さえも上回るとされ、生物が作り出す構造体の中で最も硬いと言われている。今回、世界初となる歯を取り出す瞬間を収めることに成功。世界最強の歯の姿とは？
主な取材先
大和田 正人さん（神奈川大学）
根本 理子さん（岡山大学）
岡山大学理学部附属牛窓臨海実験所
