ガリレオチャンネル

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動物の見ている世界を知りたい

本放送:05月16日(土)夜16:35~19:30
再放送:05月24日(日)朝8:00~08:30

動物はその暮らしている環境や生態によって、さまざまな形の目を持っている。生き物たちの目に、世界はどう見えているのだろうか? また、彼らは、私たちがモノを見るときのような視覚体験を持っているのだろうか? 動物の見ている世界に迫る。

多様な動物、いろいろな目
昆虫から哺乳類まで、様々な目を持った動物がいる。例えば草食獣か肉食獣かで、目の付き方が大きく違うようだ。これは、それぞれの動物の暮らしぶりの違いに応じて、目が進化してきた結果である。

昆虫の眼には紫外線が見える!?
昆虫の目には、ヒトには決して見ることができない紫外線が見えているという。紫外線を写すことができる特殊なフィルターを使うと、花には蜜の在りかを示す蜜標が浮かび上がる。昆虫はヒトが知らない豊かな色の世界を見ている可能性がある。

1秒300コマを見分ける目、流れる風景を計測する目
ミツバチの目は動きに対する高い解像力を持っている。1秒間になんと300コマを識別できるという。ミツバチはこの能力によってスズメバチの攻撃から身をかわすことができる。さらに最近の研究では、ミツバチは目に映る風景の流れから、飛行距離を割り出していることが明らかになった。

目の前にあっても“見ない”という戦略
ウシガエルは、たとえ目の前に餌があっても、それが動かない場合には食いつかない。そして、その判断は、脳ではなく目の段階で決められているという。これは、天敵からの逃避行動に関しても同じだと言う。

ハトはヒトよりもディティールにこだわる?
ハトは広い視野角を持っている。そして焦点を合わせられる場所が2箇所もあり、餌と外敵の両方に気を配っている。さらにハトは、非常に局所的にものを見ることができ、細かい部分の違いを見分ける能力にすぐれているという。

動物が見ている世界を想像する
動物の視覚の特徴をもとに、昆虫の視覚を再現したシミュレーション映像を作ってみた。しかし、そこには大きな落とし穴があった。そもそも動物は、私たちが世界を見るような視覚的な体験を持っているのだろうか?


主な取材先
蟻川謙太郎さん(総合研究大学院大学)
石金浩史さん(専修大学)
佐々木正巳さん(玉川大学)
鈴木光太郎さん(新潟大学)
渡辺茂さん(慶應義塾大学)

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