世紀の天体ショーに沸く日食ファン
皆既日食ツアーの説明会は日食ファンで大盛況。世界中で起きる皆既日食を追いかけている日食ハンターと呼ばれる人たちは「日食の感動は肉眼で見ないと絶対味わえない。」とその魅力を語る。そこまで心を惹きつける皆既日食の魅力とは何なのか?
不吉の前兆? 神様? 日本人の日食信仰
日本での日食の歴史は神話の時代から始まった。有名な「天岩戸開き」神話も日食を表したものといわれ、「日本書紀」には年代が明確な日食の記述がある。不吉の前兆とも疫病の身代わりをしてくれる神様ともいわれてきた日食。日本人と日食のつながりをひも解いていく。
日本初のコロナ写真に秘められたドラマ
明治20年8月19日、新潟から茨城県にかけて皆既日食が起こった。政府は官報に皆既日食時のコロナの観測方法を示した「白光写図心得(コロナシャズコロエ)」を掲載し、国を挙げて観測に挑んだ。当時の気象庁長官・荒井郁之助は、専門家が集まる関東近辺ではなく新潟を観測地に選び、日本で初めてコロナの写真撮影に成功した。
太陽の観測は地上から宇宙へ
日本初の皆既日食の写真撮影から120年。コロナの観測は太陽の秘密を解き明かしてきた。昭和24年に標高2800mを超える高地に作られた乗鞍コロナ観測所は、半世紀にわたる観測から、ついにコロナ活動の11年周期を実証した。そしていま、太陽観測の舞台は宇宙へと移り、太陽観測衛星「ひので」が地球軌道上から太陽を見つめている。「ひので」から見た太陽の驚異の姿とは? 「ひので」の登場で研究が進む「コロナ加熱問題」とは?
主な取材先
渡部潤一さん(国立天文台)
末松芳法さん(国立天文台)
木挽俊彦さん(国立天文台)
荒木常能さん(郷土史家)
唐崎健嗣さん(ホットスター)
中村士さん(帝京平成大学)
都築泰久さん(ビクセン)



