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耐震補強が命を守る 迫り来る首都直下地震

本放送:10月17日(土)夜16:57~19:30
再放送:10月25日(日)朝8:00~08:30

都市部で地震が起こった場合、命を落とす被害者のほとんどが倒壊する建物の下敷きになって死亡していることが最近の研究からわかってきた。1995年に発生した阪神・淡路大震災では死者の95%が建物の影響で亡くなった。そして倒壊した建物のほとんどが築年数の高い木造住宅であったという。地震による死者を減らすため、耐震補強の必要性を検証する。

東京は世界的地震多発地帯
東京の地下は3つのプレートが集中する世界的にも稀な地域である。複数のプレートに蓄積されるひずみを解放するため、歴史的に大きな地震が繰り返し起こってきた。政府の地震調査研究推進本部の発表では、この先30年の間に東京がマグニチュード7クラスの地震に襲われる確率は70%。東京は今、世界的に見ても最も地震のリスクが高い都市のひとつと言える。

地震で倒壊した住宅に共通することは?
震度7の大地震が都市部を襲い6000名以上の被害を出した阪神淡路大震災。この地震で倒壊した建物を調べるとある共通性があった。神戸市灘区で倒壊した木造住宅を集計したデータを見るとその97%が1981年以前に建てられた住宅だったのだ。住宅の耐震診断に同行しその理由を追った。

木造住宅を狙い撃ちする揺れ“キラーパルス”
地震の揺れ方には様々なタイプがあることがわかってきた。なかでも一般住宅などの低層の建物に大きなダメージを与える特徴的な揺れの存在が注目されている。阪神淡路大震災ではこの揺れにより、10万棟を超える建物が倒壊したという。“キラーパルス”と呼ばれるこの揺れはどのようなものなのか? この揺れは東京でも発生する可能性があるのか?

大地震による住宅の倒壊を防ぐ耐震補強
政府の中央防災会議が発表した首都圏で発生の可能性がある直下地震のうち、もっとも大きな被害が想定されているのが、東京湾北部を震源とするマグニチュード7クラスの地震である。この地震により倒壊すると予想される住宅は15万棟。被害を防ぐには、まずは耐震補強が重要となる。大田区にある木造住宅の耐震補強工事を取材した。

耐震補強は有効か?
古い住宅に施す耐震補強は、大地震に対して本当に有効なのか? 防災科学技術研究所では、実物大の木造住宅に対して地震の揺れを与える振動実験を行っている。実験では1970年に建築された木造住宅に耐震補強を施し、その耐震強度を調べた。果たして耐震補強した木造住宅は大地震の揺れに耐えられるのか。


主な取材先
島崎邦彦さん(地震予知連絡会会長)
宮澤健二さん(工学院大学教授)
目黒公郎さん(東京大学教授)
古村孝志さん(東京大学地震研究所教授)
青井真さん(防災科学技術研究所)
中村いずみさん(防災科学技術研究所)
横藤田智さん(朝日リビング耐震技術認定者)
井口敬介さん(大田区木造住宅耐震診断士)

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