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道具、言葉、社会性から探る人間らしさの起源

本放送:01月16日(土)昼14:59~19:30
再放送:01月24日(日)朝8:00~08:30

ヒトの祖先を人間へ進化させたといわれる道具と言葉を操る能力。私たち人間はこれらを駆使し、高度な文明社会を築いた。番組では、理化学研究所脳科学総合研究センターの3人の科学者に取材。「ヒトはかつて道具を使うことによって“私”という心を宿した」「言葉が想像力を生み、時間の観念を生んだ」「社会性は助け合いではなく抑制・我慢からはじまる」という人間性の起源に迫る刺激的な仮説を紹介する。

道具の使用が「心」を生んだ!?
人間と動物を分けたといわれる「道具」の使用。人間を宇宙へ運ぶまでに発展したこの道具の使用が「人間の心」を生んだと入來篤史さんは指摘する。人間が道具を使い始めた時、<動かしている私>と、<動かされているモノ>という分離が起こり、それが心の誕生へとつながったという。

「言葉」が作る昨日、今日、明日
動物の音声から人間の言語の起源を研究している岡ノ谷一夫さんは、人間は「言葉」を獲得することによって、「昨日、今日、明日」という時間の概念が生まれたと主張する。「言葉」を利用する中で飛躍的に伸びた人間の想像力は「死」の観念を芽生えさせ、それがさらに文化を発展させたのだという。

社会関係の根底には我慢がある?
脳科学の立場から社会性を研究している藤井直敬さんは、人間社会を支えているのは、思いやりや助け合いの心ではなく抑制(我慢)だと考えている。サルの社会行動を脳活動を測定しながら実験的に調べた結果、人間社会の本質がみえてきたという。

テクノロジーの進化と「人間らしさ」の未来
私たちの「人間らしさ」を生んだ文明社会は、脅威的なスピードで新たなテクノロジーを生み出し続けている。この新たなテクノロジーは、私たちの「人間らしさ」を、これからどのように変化させていくのだろうか?


主な取材先
理化学研究所 脳科学総合研究センター
入來篤史さん(理化学研究所 脳科学総合研究センター)
岡ノ谷一夫さん(理化学研究所 脳科学総合研究センター)
藤井直敬さん(理化学研究所 脳科学総合研究センター)

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