ガリレオX

なぜホタルは光るのか? 進化の謎に迫る発光生物学

BSフジ
本放送:07月11日(日)昼11:30~12:00
再放送:07月18日(日)昼11:30~12:00

夜空に舞うホタルは、日本の夏の風物詩とも言える。日本文化との関わりも深いホタルは私たち日本人にとって身近な存在だ。ではなぜホタルは光るのか?そんな謎に迫る研究者たちがいる。彼らは、ホタルが光る目的や仕組みだけでなく、「なぜ光る能力を獲得したのか?」というような生物進化の謎を探っている。その研究から明らかになったのは今から約一億年前に誕生した原始のホタルの姿だった。さらにその原始のホタルが発していた光を現代に再現する試みも進められていた。  身近でありながら、謎も多い不思議な生物「ホタル」から、発光生物の進化の歴史を紐解く。

夏の風物詩”ホタル”
2021年6月、全国各地でホタルが舞った。ホタルは、日本人にとって古くから親しまれている夏を代表する生き物のひとつだ。それらは、発光しながら舞う「ゲンジボタル」や「ヘイケボタル」などが有名だが、実は日本には約50種ものホタルが生息している。そんなホタルを研究している、豊田ホタルの里ミュージアムの川野さんは、その50種の中には様々な特徴を持ったホタルがいるという。一体、どのような特徴を持つものが生息しているのか。また、そもそもホタルはなぜ発光するのだろうか。

意外と知らないホタルの一生
ホタルの一生は、卵から始まり、幼虫、蛹を経て成虫となり、私たちのよく見るあの姿となる。そんなホタルをこれまで32年間飼育している桐蔭学園高等学校の池谷さん。自然界では普段なかなか見ることができない卵や幼虫を詳しく見てみると、その段階からすでに発光する能力を持っていることが分かった。そして今回、テレビ番組としては初めて発光する様子を撮影することに成功した。

発光生物学が迫るホタルの進化
光る生物としてホタルが最も有名だが、世界には様々な光る生物がいる。そんな様々な光る生物を研究している中部大学の大場さんは自らの研究を“発光生物学”と名付けている。そこで、発光生物の進化の道筋を探るためホタルに注目し、研究を進めていくと意外な事実が見えてきたという。

1億年前のホタルを再現
ホタルの進化の道筋を探る上で重要なのが、いつ、どのタイミングで光る能力を手に入れたのかが注目される。実は、最新研究によってホタルは、恐竜が生きていた時代、白亜紀にあたる約1億年前に誕生したことが判明した。そこで約1億年前の光を再現する取り組みが始められた。実は、映画“ジュラシックパーク”のように過去のホタルの光を再現できる方法があるという。その方法によって、約1億年前の光が再現された。


主な取材先
中部大学 大場 裕一さん
桐蔭学園高等学校 池谷 治義さん
豊田ホタルの里ミュージアム 川野 敬介さん
長野県上伊那郡辰野町 ホタル童謡公園
福井県福井市美山町 羽生川

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