ガリレオX

メタヴァース 進展する先端技術

BSフジ
本放送:11月27日(日)昼11:30~12:00
再放送:12月04日(日)昼11:30~12:00

 コンピューター上に作られた仮想空間をまとめて「メタヴァース」と呼び、世界中でブームになると騒がれているが…真新しさも感じないし、流行らない!っと思う方もいるかも知れない。 ところがメタヴァースは、既に私達の実生活を変えつつある。国内の先端技術では、メタヴァース内で物に触れた感覚を現実世界で再現する技術の研究や、個人をメタバース上に再現し、医療に活かす計画が進んでいるという。 私達の日常が目まぐるしく変化するであろうメタヴァースの到来。それを実現する先端技術の今に迫る。

アドビマックス2022開催
 2022年10月。画像編集ソフトなどを手掛けるアドビが“Adobe MAX 2022”というクリエイター向けのイベントを開催した。リアル会場での開催は3年振りとなるこのイベントでは、多岐にわたるアーティストが集い、画像や映像の先端技術の情報を得たり、また実際に制作を体験することができる。
 そんな活気に溢れる会場の中、一際人々の注目を集めているソフトウェアがあった。
「Adobe Substance 3D」という3DCG制作ソフトだ。
なぜ今改めて、3DCG制作が注目されているのか?その理由はメタヴァースの流行にあるという。

デザインをメタヴァースで
 メタヴァースの流行によって世界が大きく変容しようとしている中、日本の企業でも3DCG制作を活用した取り組みが広がっている。スポーツメーカーのミズノは、シューズの試作サンプルの一部を、デジタルデータの「バーチャルサンプル」に置き換えた。それによって様々なメリットが生まれているという。クリエイションの現場に取材し、いま変わりつつある仮想世界と現実世界の新たな関係に迫る。

触覚をメタヴァースへ
 東京大学の研究チームは、非接触で触覚を再現する”空中ハプティクス”という技術を世界で初めて開発した。空中ハプティクスとは複数のスピーカーから超音波を出力し、空間上にそれら超音波を収束させることで、ヒトの皮膚でも感じられる強さの触覚を再現する技術のこと。超音波の周波数や収束の分布を変えることで多様な触覚を再現し、何もないところに、あたかも物があるような錯覚を皮膚に与えることでできる。そして今、空中ハプティクスをメタヴァースへ活かす試みが考えられている。果たして空中ハプティクスはどのような装置で、どうような触覚を再現できる技術なのだろうか?

医療をメタヴァースで
 大阪大学はヒトの“デジタルツイン”を疾患研究に応用する「ヒューマン・メタバース疾患研究拠点」という新しい研究体制を発足させる。
“デジタルツイン”とは、現実世界から収集したデータを使って、コンピューター上で現実を再現する技術だ。現実世界と、コンピューター内の仮想世界を、まるで双子のように存在させることで、現実に起きる未来を予測することが可能になるという。
 では「ヒューマン・メタバース疾患研究拠点」は、そのデジタルツインを用いてどのような取り組みを進めようとしているのだろうか?医療で活用がはじまるメタヴァースの最先端の研究に迫る。

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