傷ついた文化財たち
傷ついた文化財を修復し、全国各地で展示する”文化財よ永遠に”という企画展では、国宝から重要文化財まで、様々な日本の至宝が展示される。その中には、熊本地震によって倒壊した仏像や、幻の日本画といわれる名画などがあった。
文化財の「調査」
文化財を修復する上で、まず行われる重要な作業が、文化財自体を隅々まで「調査」すること。傷の原因を究明し、いまどのような状態なのか?またどういった顔料や、材料で作られているのか?などを網羅的に分析していくという。そして今、その分析に最先端の科学技術が利用されているという。
文化財の「解体」
綿密な調査の行われた後、文化財の「解体」作業がはじまる。東アジアの文化財に多い、絹に描かれた絵画の解体時の主な作業となるのは、裏に貼られた紙を剥がすこと。数百年の月日を経た紙は、言葉にすると簡単に聞こえる”紙を剥がす”解体作業を、非常に困難なものへと変えていた。
文化財の「修復」
解体作業を終わらせると、いよいよ文化財の「修復」作業がはじまる。一体どのように文化財は修復されるのか?その作業を追っていくと、修復をする人の、日々の努力と、また修復の完成を心待ちにする人の想いが見えてきた。
主な取材先
実方 葉子さん(泉屋博古館)
岡 岩太郎さん(岡墨光堂)
山田 修さん(東京藝術大学)
小路 洋一さん(龍池山千光寺)
浦 叡學さん(浦仏刻所)
森實 久美子さん(九州国立博物館)
熊本県立美術館