未来の科学技術を予測する調査
文部科学省が行なう「科学技術予測調査」という未来予測がある。この調査は現在の科学を牽引する研究者や専門家など、約5300人への大規模なアンケート調査を行なうことで、未来に誕生する科学技術を予測するというものだ。では、最新の調査ではどのような予測がなされているのだろうか。
2020年から2030年までに実現が予想される技術
最新の科学技術予測調査では、2050年ごろまでにどのような科学技術が誕生するのかが予測されている。まずは2020年から2030年までに実現が予測される技術。この時代、「新たなキャッシュレスシステム」や「農業を変える技術」などが誕生する可能性が示されている。そしてそうした予測の一つが私たちの食文化を変えるかもしれない新技術の誕生だ。3Dフードプリンティングと呼ばれるそんな新技術の研究がすでに進められていた。
2030年代に実現が予測される技術
時代が進み2030年代に実現が予測される技術を見てみよう。2030年代に入ると現代から見るとまだ夢物語というような近未来的な新技術が誕生するようだ。 SF映画などで見たことがある「空飛ぶ車」や、これまでの計算処理能力をはるかに凌駕するコンピュータなどが誕生すると予測されている。そして特に実現が期待されているのが、近年世界的に議論されている二酸化炭素の排出問題を解決する新技術だ。そうした技術の開発現場では、現在どのような取り組みが進められているのだろうか。
2040年から2050年頃に実現が予測される技術
最後は最も遠い年代である2050年ごろまでに予測される技術だ。この時代になるとさらに驚くような技術の誕生が予測されている。例えばこれまでの私たちの生活圏である陸上を離れ、海洋で生活をするための新技術や、これまでにない高効率で安全な発電技術などの誕生が予測されている。そしてこの時代、人類は宇宙に進出しているかもしれない。その時、必要になる技術とは…。
将来どのような社会が訪れるのか。未来の科学を予測することがそのヒントを与えてくれる。
主な取材先
赤池 伸一さん (文部科学省 科学技術・学術政策研究所)
木村 真一さん (東京理科大学)
古川 英光さん (山形大学)
川上 勝さん (山形大学)
脇 一太郎さん (出光昭和シェル)