ガリレオX

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鉄と刀 時空を超えた鉄の謎

BSフジ
本放送:12月09日(日)夜16:46~10:00
再放送:12月16日(日)朝9:30~10:00

「鉄」は現代社会でさまざまに活用され、文明の発達に最も貢献してきた鉱物である。日本では独自のたたら製鉄が発達し、それを象徴する「日本刀」には、まるで現代のナノテクノロジーのような高い技術が使われていることがわかった。 そんな鉄が、実は地球という惑星の形成や、なんと生命の誕生にも関わり、鉄なくしては人類の存在さえありえなかったという。鉄を使った超伝導が世界を驚かせるなど、最先端の研究でも今なお注目される「鉄」の多面性に迫る。

日本独自・・・たたら製鉄と刀
砂鉄を原料に使う日本独自の製鉄法である「たたら」は良質の鉄製品を生み出してきた。現代の製鉄法と同じく、含ませる炭素の量で硬さを自在にコントロールし、結晶構造を変化させる「たたら」は、伝統的なナノテクノロジーと言えるかもしれない。

伝統的ナノテクノロジーで作られていた日本刀
他の鉄製品に比べて、「折れず、曲がらず、よく斬れる」と言われる日本刀の特別な性質を探ろうと最新の分析にかけたところ、伝統的な技法の背後に、科学的な原理が見つかった。その高度な技術とは?

鉄と宇宙
137億年前のビッグバン以降に生まれた様々な元素の中で、「鉄」は特別に安定した原子核を持っていた。そのため宇宙には鉄が奇妙なほど多く存在し、なんと地球という惑星の誕生にも重要な役割を果たしたという。

鉄が生命を誕生させた!?
原始の海に降り注いだ「鉄」が地球生命を生んだという仮説がある。実際に生命が誕生した40億年前に、鉄を含んだ隕石が大量に降り注いだ痕跡も残されている。巨大隕石の激しい衝突が生命の起源とどう関わるのか?

画期的な鉄系超伝導
次世代技術である超伝導の分野でも鉄は注目を集めている。強い磁性が邪魔となり、これまで超伝導体にはなり得ないとされてきた「鉄」で、超伝導が可能となった。技術的に扱いやすい鉄により、超伝導の技術が飛躍的に普及するかもしれない。


主な取材先
大庭卓也教授(島根大学 金属物性学)
掛川武教授(東北大学大学院 地球科学)
川﨑晶平さん(刀工)
齋藤努教授
(国立歴史民俗博物館 文化財科学)
藤代龍哉さん(研師)
細野秀雄教授(東京工業大学 材料科学)
宮本英昭准教授
(東京大学総合研究博物館 惑星地質学)

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