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日本のエネルギーの未来 新たな体制作りへの課題

BSフジ
本放送:03月10日(日)昼15:26~10:00
再放送:03月17日(日)朝9:30~10:00

東日本大震災から2年が経過し、原発無しの夏を2回乗り切った日本。しかし、電力需給は依然として厳しい状況にあり、今後どのように電力をまかなっていくのかを議論を続けなければならない状況にある。現在、自治体でも積極的に取り入れ始められている再生可能エネルギーや、火力発電の燃料調達など代替エネルギーが抱える問題もある。 新しい時代のベストミックス、新しい日本のベストバランスを考える上で、未来のエネルギーにつながる研究開発、取り組みを探る。

激変する世界のエネルギー需給マップ
20世紀末まで先進諸国のエネルギー源として消費されてきた石油の多くはアラブ諸国から輸入されていた。しかしこの10年ほどで、北米・ロシアをはじめとする天然ガス資源の掘削拡大や、新技術によって生産が可能になったシェールガス、シェールオイルの登場でその資源分布地図が大きく塗り替えられ、中東だけによらない全世界的なエネルギー資源の生産と分配が進んでいる。そして2020年にはアメリカが世界最大の石油産油国になるという。

依然厳しい日本のエネルギー事情
3.11以降、それまで発電電力量のおよそ30パーセントをカバーしてきた原発がほぼストップ。不足する電力の多くは、天然ガスによる火力発電によってカバーされてきた。この天然ガスが本格的に使われ出したのは、1970年代初め、以降、日本の電力を支える柱の一つとして利用されてきた。しかし、緊急措置として稼働率を上げることで、日本の電力を支えてきた天然ガスだが、今輸入価格の高騰に悩まされている。

再生可能エネルギーの可能性
エネルギー自給率がわずか4パーセント、しかも、ヨーロッパ諸国のようにネットワークを通じて、他国から電力供給を受けることもできない島国、日本。エネルギーの安定供給という観点からも、従来型ともいえる化石燃料だけに頼ることなく、選択肢を増やしていく必要がある。では、その中でも注目度が高い再生可能エネルギーはどうなっているのだろうか?

"ベストミックス"の考え方
私たちが安心して使えるエネルギーの三条件は、安定供給できるエネルギーを、できる限り経済的な価格で、しかも環境に配慮しながら利用することだと言われている。今の日本は、このいずれに関しても、課題を抱えているが、その解決のためには、私たち一人ひとりが、自国のエネルギー事情を踏まえ、その国にあったエネルギーミックスを考えることから始める必要がある。


主な取材先
十市勉(日本エネルギー経済研究所)
石井彰(エネルギー・環境問題研究所)
朝野賢司(電力中央研究所)
江原幸雄(地熱情報研究所)
牛山泉(足利工業大学)

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