ノーベル化学賞に貢献した日本人研究者
2013年のノーベル化学賞は、カープラス博士を含めた米国の3名の研究者に授与された。受賞理由は“化学反応をコンピュータで再現する計算法の基礎を築いた”とある。実はこのノーベル化学賞受賞の候補にまでなった一人の日本人がいた。
計算化学の発展とコンピュータの進歩
驚異的なスピードで進歩するコンピュータテクノロジー。その中でトップクラスに君臨し続けるスーパーコンピュータ京。この「京」により大きな進展があった研究分野、計算化学。コンピュータの性能に左右されてしまうこの分野の本領が発揮しはじめた。
今、注目される生命現象シミュレーション
「生命現象シミュレーション」聞きなれないこの言葉が化学の分野で注目を集めているという。このシミュレーションはコンピュータを用いた計算法で、細胞内の生体反応を再現するというものだ。今注目を集めている理由は「京」によって、より詳細な再現が可能になったことからであった。その再現から一体なにが見えたのか?
計算化学の最先端に迫った。
計算化学がひらく医療の未来
めまぐるしい進歩を遂げたスーパーコンピュータ、その進歩により細胞の詳細な生体反応が見えてきた。そして意外なことにこの生体反応が医療にとって非常に重要な位置を占めることがわかってきた。その「生体反応」とは?計算化学により医療の新たな扉が今開こうとしている。
主な取材先
杉田 有治 (理化学研究所)
高田 彰二(京都大学)
村上 聡(東京工業大学)
諸熊 奎治(京都大学福井謙一記念研究センター)



