電磁波で電気を伝送する
電磁波を閉じ込めた薄いシートの上に置くだけで、にわかにLEDが光り、携帯電話が充電され、扇風機が回る・・・そんなワイヤレス給電がある。電磁波には電気をエネルギーとして伝送する性質があるからだ。さらにその性質を活かし、宇宙で太陽光発電した電力を、電磁波で地球にまで送る壮大な計画もあるという。
ワイヤレス給電で電気自動車が変わる!
実はすでにワイヤレス給電を取り入れた電動バスが街を走っている。また、電気自動車はこれまでガソリン車を見習い、短時間で大量のエネルギーを充電でき、長距離を走れる能力が開発されてきた。しかし、ワイヤレスの技術によって「走行中給電」が実現すれば、そうした電気自動車の概念そのものが大きく変わる可能性がある。100年後のクルマを考える東京大学の堀洋一教授に話を聞いた。
新しい物理現象 直流共鳴!?
ワイヤレスで電気を送るのに、決められた方法などない。村田製作所の細谷達也さんは、交流ではなく直流を使ったワイヤレス給電を考え、これまで誰も考えなかった方法で電気と磁気の「場」を共鳴させることに成功した。しかも送電装置はなんと手のひらに載ってしまうサイズである。
バッテリーレス・センサーがもたらす社会変革
照度・温度・振動・赤外線そして人感センサーなど、いま私たちの暮らしは多くの小さなセンサーを動かし、その情報を統合して活用することで支えられている。だがこれらセンサーも商用電源やボタン電池などを利用しているのが現状で、電気をどう確保するのかの問題もあれば、電池交換のコストもある。ワイヤレス給電は、それらセンサーをバッテリーレス化し、これまで考えられなかったようなセンサーネットワークを築けるという。その方法とは?
主な取材先
紙屋雄史(早稲田大学)
篠原真毅(京都大学)
阪口啓(大阪大学)
張兵(情報通信研究機構)
細谷達也(村田製作所)
堀洋一(東京大学)
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