ガリレオX

世の中は数字でできている!? カオスが拓く新たな世界

BSフジ
本放送:08月10日(日)昼11:49~12:00
再放送:08月17日(日)昼11:30~12:00

自然界の諸現象には時折不思議な規則性が見つかります。そして、それは自由自在にふるまう生き物たちの世界においても例外ではありません。例えば、“カエルの合唱”や“コウモリの採餌ルート”からある法則性が見つかってきました。一見すると奔放自在にふるまっているようにみえる生き物達の世界にも何らかのルールが存在しているのです。これらの現象はその規則性を数式で表すことができ、そのダイナミックなふるまいを数学の研究対象として捉える事でこれまでにはない新たな知見が得られています。では、複雑極まりないふるまいをみせる私たち人間の脳はどうでしょうか。そこに何か規則性はあるのでしょうか。そうした脳の謎に“カオス”という現象の解析から迫ろうとする研究者がいます。人間が持つ“ひらめき”や“直感”、それらを数式として表現することで新たなコンピュータを生み出そうとしているのです。世の中の様々な現象を数学の言葉で表そうとする試み。はたしてそこからどんな世界が拓かれようとしているのでしょうか。

カエルの合唱
夏のあいだ日本中で鳴り響くカエルの合唱。実はこの合唱、ある法則のもとに鳴き交わされていることがわかってきました。法則に従って整然とタイミングをずらしながら鳴き交わされる合唱の中に、カエルの知られざる戦略がありました。

コウモリの採餌ルート
ほとんど目が見えないコウモリは、エコーロケーションという超音波を用いた特殊な採餌を行っています。一晩に何百匹という餌を捉える飛行ルートから、連続的に獲物を捉える極めて効率的な選択を行うコウモリの合理性•規則性が見えてきました。

脳とカオス
極めて複雑なふるまいをみせる“脳”。その複雑さの中に規則性を模索し、そのふるまいを数式で表そうとする研究者がいます。そして、その研究から脳のふるまいの中に“カオス”という現象の存在が見えてきました。一体どんな現象なのか? そして複雑怪奇な脳のふるまいにカオスが見つかることの意味とははたして?

カオスコンピュータ
万能性をもつとされるデジタルコンピュータ。しかし、デジタルコンピュータにも苦手とする問題があります。それは正確な解の得られない問題。しかし、私たち人間はそうした曖昧な問題を“直感”や“ひらめき”をもとに処理しています。こうした人間がもつ直感やひらめきをコンピュータの中で起こすことはできないだろうか。そうした発想からこれ迄にない新たなコンピュータが誕生しました。


主な取材先
合原 一究 (同志社大学)
合原 一幸 (東京大学)
堀尾 喜彦 (東京電機大学)
藤岡 慧明 (同志社大学)

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