新設されるインフラと既存のインフラ
2015年春、北陸新幹線開通や東京・山手トンネル全線開通など、私たちの生活基盤を支える新たな大型都市インフラが誕生。2020年の東京オリンピックを目前に控えて、次々と新しいインフラの建設が計画されている。新しいインフラが着々と計画・整備されていく一方で、1960年代の高度経済成長期に建てられたものを始めとして、老朽化心配されるものも多い。既存の都市インフラの安全性をどのように点検し、老朽化していく箇所をどのように修繕・補修していくのか新たな発想が求められる。
インフラ点検ロボットの開発
インフラの安全点検・点検作業を行うトンネルや橋などを通行止めしなければいけないコストや時間面での効率の悪さが問題となっている。そこで近年、大学や民間企業などが手を組み、点検作業の効率化を図るための点検作業用ロボット開発が進められている。
一体、どのようなロボットが開発されているのだろうか?
インフラの「これから」として注目される新しい材料
既存インフラの補修・修繕に関しても、鉄筋コンクリートを補完する新素材の検討が進んでいる。その1つが、炭素繊維と呼ばれる材料だ。文字通り、炭素からできている黒い糸なのだが、これを最新の技術で成型加工することで、しなやかなのに鉄のように固く、しかも鉄とは違って錆びることがない素材が誕生する。これを複合素材として鉄やコンクリートの教化材として用いることができれば、インフラの長寿命化につながるのではないかという。どのような成型加工を促すことで一本の黒い細い線が鉄のように固くそれでいてしなやかな材質へと変身するのか?その実用化のための課題とは何か?
主な取材先
鵜澤 潔(金沢工業大学)
大野 和則(東北大学)
中村 聡(東急建設)
山崎 文敬(イクシスリサーチ)
木村 嘉富(国土技術政策総合研究所)