ガリレオX

ゲノム編集 品種改良を加速させる新技術

BSフジ
本放送:05月15日(日)昼11:30~12:00
再放送:05月22日(日)昼11:30~12:00

 いまゲノム編集と呼ばれる最新の遺伝子技術によって、生物の品種改良が大きく加速されようとしている。2ヶ月間も腐らないトマト。そして筋肉量が1.5倍になるマダイなど驚異的な生物が誕生しつつあるのだ。ゲノム編集は私たちに何をもたらすのか?その最新技術に迫まる。

卵アレルギーが無くなる?!
茨城県にある農業・食品産業技術総合研究機構。ここでこれまでにないニワトリの品種改良が進められていた。今回の研究成果によって卵アレルギーを持つ人でも、卵を食べられるようになるかもしれないという。実はこの研究に利用された技術がゲノム編集だ。ゲノム編集は、生物の設計図とも呼ばれるゲノムの情報をまるで文章を修正するかのように意識的に書き換えることができるといいう特徴を持つ。

品種改良の分野でゲノム編集が利用される理由とは?
和歌山県にある近畿大学水産研究所では、ゲノム編集によってマダイの筋肉量を増やす試みが行われている。どのように筋肉量が増えるマダイを作り上げるのか? そこにはゲノム編集にしかできない特別な遺伝子操作が関係していた。

従来の遺伝子組換えと何が違うのか?
ゲノム編集は従来の遺伝子組換え技術とどのような点が違うのか?ゲノム編集に日本で最も早くから着目してきた広島大学の山本教授はゲノム編集には2つの側面があると言う。

ゲノム編集による品種改良は実用化されるのか?
ゲノム編集による品種改良で最も進展しているのが農作物の分野だ。筑波大学では2週間を超える長期間、日持ちするトマトが実用化しつつある。近い将来そのような食材が食卓へ並ぶ日が来るのだろうか? 筑波大学の江面教授は実用化のためには安全性の証明が不可欠だという。

人間に対してのゲノム編集
2015年4月。新たな問題を提起する論文が中国で発表された。それは人間の受精卵に対してゲノム編集を行なったという研究だ。はたして人間の品種改良ともいえる研究を行なってよいのか?ゲノム編集がもたらす恩恵と超えてはいけない一線を考える。


主な取材先
産業技術総合研究所 大石 勲さん
筑波大学 江面 浩さん
近畿大学 家戸 敬太郎さん
京都大学 木下 政人さん
農業・食品産業技術総合研究所
田上 貴寛さん
広島大学 山本 卓さん
(※氏名五十音順)

トップへ戻る