ガリレオX

昆虫食をいただきます!

BSフジ
本放送:06月12日(日)昼11:30~12:00
再放送:06月19日(日)昼11:30~12:00

 昆虫食への関心が高まっている。それは、ゲテモノとしての昆虫料理や、貧者の非常食としての昆虫食でもない。イナゴやハチの子など、伝統的な食文化として昆虫を食べていた私たち日本人の記憶と伝承も薄れている中で、なぜ昆虫食なのか?背景には、国際連合食糧農業機関(FAO)が昆虫食にスポットを当てたことがある。2013年に発表したレポートで、今世紀半ばに避けられない食料危機問題の切り札として昆虫食を取り上げたのだ。昆虫食は従来の家畜と比べても、環境負荷、栄養価、経済効率の面で、持続可能な世界を作り上げるのにメリットがある。また、火星への有人探査が実現されたときに、火星に長期滞在する宇宙飛行士の栄養源として、昆虫は有力視されている。都市化やグローバル化によって衰退したものの、いま改めて食用資源として注目される昆虫食のもつ可能性を探る。

昆虫食ブーム到来!?
タガメ、アリの子、コオロギ、カイコ、ミールワーム・・・昆虫食の新しい主役たちだ。「昆虫を食べる会」を15年ほど前から定期的に開催している昆虫料理研究家の内山昭一さんに取材し、なぜ伝統的な昆虫食が衰退したのか?そして今、なぜ昆虫食に高い関心が集まっているのかなどを聞いた。

国際連合も昆虫推し!
昆虫食へ関心の高まりは世界的な現象だ。そのきっかけとなるレポートを発表した国際連合食糧農業機関(FAO)ローマ本部のジュリア・ミューアさんに話を聞いた。昆虫食はなんと、数十年前にヨーロッパ食文化に衝撃を与えた「すし」と同じくらいのインパクトを持つという。気候変動や人口増加で食料不足の危機が叫ばれる中で、昆虫食はどんなメリットを持ち、どんな解決策を提示できるのか?

昆虫食は火星食になる?
近い将来、火星への有人探査が実現されるだろうと言われている。実際にNASAやJAXAは宇宙で高等植物が生育できるのかを実験し、研究を進めてきた。また火星のような微重力空間で、植物の受粉を媒介するハチのような昆虫が問題なく飛翔できるのかどうかも調べられてきた。火星に長期滞在する宇宙飛行士の栄養面を考えたとき、自給自足できて栄養価が高く、コストも抑えられる昆虫食こそが、次世代の宇宙食の主役になるという。宇宙科学研究所名誉教授の山下雅道さんに話を聞いた。

昆虫、山菜、そしてヘビ?
山で採取した植物や、渓流に棲む昆虫、狩猟した生き物を、自分たちで調理して食べるイベント「ビストロ山」を取材した。これまで雑草扱いだった野草や、食べ物として見てこなかった川虫たちも、天ぷらにしたり素焼きにしたりで美味しく食べれることを参加者たちは発見していく。捕まえたヘビも捌き、揚げ物にして食べる。食べるということの常識が変わっていく。


主な取材先
内山昭一さん(昆虫料理研究家)
ジュリア・ミューアさん(国際連合食糧農業機関)
山下雅道さん(宇宙科学研究所)
水野壮さん(食用昆虫科学研究会)
傍嶋飛龍さん(廃材エコヴィレッジ ゆるゆる)

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