ガリレオX

クローンがいっぱい 性を捨てた生物たちの戦略

BSフジ
本放送:06月26日(日)昼11:30~12:00
再放送:07月03日(日)昼11:30~12:00

 春の訪れとともに、毎年人々の目を楽しませてくれている桜。私たちにとって桜は身近な存在の樹木だが、ソメイヨシノに代表される桜の多くは、元の親と全く同じ遺伝子を持つコピーとして育ったクローン植物であることは意外に知られていない。  1990年代、クローン羊「ドリー」の誕生は全世界からの注目を集めた。しかし実は、私たちの身近には様々なクローン生物が存在している。人工的にクローンとして増殖されているものもあれば、自然の中ではるか昔からクローンで子孫を増やしてきた生物もいる。今回のガリレオXは、このクローンに焦点を当て、クローンに関わる様々な疑問や謎に迫る。  私たちの周りにはどのようなクローン生物がいるのか?人工的なクローンをつくる目的とは何か?自然の中のクローン生物はどのようなメカニズムで子孫を増やしているのか?

ソメイヨシノはクローンだった!
春の訪れとともに一斉に咲きほこるソメイヨシノ。ソメイヨシノは多くの植物のように種で増えるのではなく、“接ぎ木”というクローン技術を用いて全く同じ遺伝子の樹木を増やしている。なぜ同じ遺伝子を持つ木のコピーでないといけないのか?本当に全てのソメイヨシノは同じ遺伝子なのか?森林総合研究所 多摩森林科学園の勝木俊夫さん、加藤珠理さんにお話しを聞いた。

一個から数万個へ増殖!?
一面に並ぶ蘭の花。この美しい花も親木の細胞組織からメリクロンというクローン技術によって培養されたものだという。メリクロンとはどのような技術なのか?なぜ蘭にクローン技術を使うのか?向山蘭園の向山譲治さんにお話しを聞いた。

雄のクローンで子孫を残す生物!
三重大学教授の古丸明さんが研究しているのはシジミ。ある種のシジミは精子の染色体だけを持つ卵で子孫を増やすというユニークな存在。この特異な生殖機構は「雄性発生」という。一体どのような仕組みでシジミは発生するのか?卵の染色体はどうなってしまうのか?

脊椎動物にもいた!クローンで子孫を残す生物!
脊椎動物であるギンブナの中には雌の染色体だけで子供を増やしているものがいた。子供のギンブナは皆メスであり、母親と同じ遺伝子組成を持つコピーなのだ。オスの精子が加わらない「雌性発生」と呼ばれるこの繁殖方法とは?さらに雌性発生をするギンブナの起源とは?麻布大学教授の村上賢さんに聞いた。


主な取材先
勝木 俊夫さん(森林総合研究所 多摩森林科学園)
加藤 珠理さん(森林総合研究所 多摩森林科学園)
向山 譲治さん(向山蘭園)
村上 賢さん(麻布大学 獣医学部 分子生物学研究室)
古丸 明さん(三重大学 生物資源学研究科)

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