ソメイヨシノはクローンだった!
春の訪れとともに一斉に咲きほこるソメイヨシノ。ソメイヨシノは多くの植物のように種で増えるのではなく、“接ぎ木”というクローン技術を用いて全く同じ遺伝子の樹木を増やしている。なぜ同じ遺伝子を持つ木のコピーでないといけないのか?本当に全てのソメイヨシノは同じ遺伝子なのか?森林総合研究所 多摩森林科学園の勝木俊夫さん、加藤珠理さんにお話しを聞いた。
一個から数万個へ増殖!?
一面に並ぶ蘭の花。この美しい花も親木の細胞組織からメリクロンというクローン技術によって培養されたものだという。メリクロンとはどのような技術なのか?なぜ蘭にクローン技術を使うのか?向山蘭園の向山譲治さんにお話しを聞いた。
雄のクローンで子孫を残す生物!
三重大学教授の古丸明さんが研究しているのはシジミ。ある種のシジミは精子の染色体だけを持つ卵で子孫を増やすというユニークな存在。この特異な生殖機構は「雄性発生」という。一体どのような仕組みでシジミは発生するのか?卵の染色体はどうなってしまうのか?
脊椎動物にもいた!クローンで子孫を残す生物!
脊椎動物であるギンブナの中には雌の染色体だけで子供を増やしているものがいた。子供のギンブナは皆メスであり、母親と同じ遺伝子組成を持つコピーなのだ。オスの精子が加わらない「雌性発生」と呼ばれるこの繁殖方法とは?さらに雌性発生をするギンブナの起源とは?麻布大学教授の村上賢さんに聞いた。
主な取材先
勝木 俊夫さん(森林総合研究所 多摩森林科学園)
加藤 珠理さん(森林総合研究所 多摩森林科学園)
向山 譲治さん(向山蘭園)
村上 賢さん(麻布大学 獣医学部 分子生物学研究室)
古丸 明さん(三重大学 生物資源学研究科)