ガリレオX

検証・熊本地震 住宅はなぜ倒れたのか?

BSフジ
本放送:07月10日(日)昼11:30~12:00
再放送:07月17日(日)昼11:30~12:00

三日の間に2度も震度7の地震に見舞われた熊本。 建ち並ぶ多くの木造住宅が倒壊し、「立ち入り危険」と判定された建物が一万棟近くに達した。人口密度の違いはあれど、その規模は阪神大震災なみという。なぜここまで木造住宅に被害がでたのだろうか?地震を受けた時どのようにして住宅は倒壊したのか? 熊本での現地調査とこれまでの研究成果から、木造住宅の耐震性を科学的に検証する。

熊本地震、現地から見えた木造住宅。
今回我々は、大きな被害を受けた熊本県益城町の現地調査に同行させてもらった。その調査の中、特に目に入ってきたのは、ある時期より建築年代が古い住宅の被害。
その“境目”に何があったのか?
前震後と本震後の写真を見比べることで、理由を浮彫りにすることができた。

木造住宅が苦手な揺れ
熊本地震では、ある特徴的な揺れが記録されている。「キラーパルス」という周期が約一秒前後の揺れだ。阪神大震災でも計測されたこの揺れこそ、木造住宅に対して非常に大きな被害をもたらす要因の一つだと考えられている。
周期一秒の揺れ、すなわちキラーパルスは如何様にして木造住宅に被害をもたらすのだろうか?

では被害はどのようにすれば防げるのか?
多くの住宅が被害を受ける中、二度の震度7に耐えた木造住宅もあった。その住宅の多くは1981年以降に建てられたもの。つまり建築基準法による耐震基準が新しくなってから建てられた住宅だった。耐震基準とはどのようなものなのか? そして現在の耐震基準と昔のものとでは、どのような差があるのか?
歴史的背景から耐震基準に迫る。

耐震基準を満たせば問題ないのか?
では、熊本地震のような大きな地震に見舞われた場合、現行の耐震基準を満たしていれば、どんな住宅も被害を受けずに済むのだろうか?答えはノーだ。耐震基準にはある見落としがちな「ある一文」が記載されており、建物を保証したものではないからだ。
「ある一文」とは何なのか?そして耐震基準以上に住宅の耐震性を把握する手立てはないのか?
想定を超えた地震に対しての住宅の守り方をさぐる。


主な取材先
京都大学 生存圏研究所生活圏構造機能分野
五十田 博さん
建築研究所 材料研究グループ
槌本 敬大さん
名古屋大学 減災連携研究センター
福和 伸夫さん

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