ガリレオX

今も生きている妖怪たち 〜時代とともに変わるその姿〜

BSフジ
本放送:09月11日(日)昼11:30~12:00
再放送:09月18日(日)昼11:30~12:00

日本人に想像され描かれた妖怪たち。そんな妖怪たちの姿も、時代とともに変わり続けた。現代に出現した可愛い妖怪など、人々の妖怪に対する考え方に変化が起こったのだ。はたして、日本人にどのような認識の変化があったのか? 時代とともに描かれ方を変えてきた、妖怪たちの姿を追った。

自然現象と妖怪
妖怪と関わりが深いものの一つが自然現象だ。妖怪学者である香川雅信さんは、人々が恐れた“自然現象や天変地異”の中から最初の妖怪が誕生したという。突如襲いかかる台風や地震などの自然災害。いつの時代も、人々はこの現象を理解したいと願望を抱いている。はるか昔の人々は、自然現象をどのように捉えていたのか? 自然現象と妖怪の結びつきについて考える。

現象からイメージへ
時代とともに、人々は自然現象や天変地異に具体的なイメージを加えていった。
そのイメージのモチーフとなった代表的な例が、絶滅した大型生物の化石だった。人々は妖怪にどのようなイメージを加えたのか? その謎を探る大阪大学総合学術博物館での展示会を取材した。

描かれた妖怪たち
江戸時代中期、人々は様々な妖怪を描くようになった。河童や天狗など。この時代に描かれた妖怪の姿は、現代の私たちがイメージする妖怪の原型といっても過言ではない。ではなぜ、江戸の人々は妖怪を描くようになったのか? そこには江戸に暮らす人々の自然に対する意識の変化があった。

もしも妖怪が実在したら
もしも妖怪が実在する動物だったとしたら―。生物学者である武村政春さんは、あえて妖怪を実在する生物と捉え、その生物としての仕組みを探る試みを続けてきた。常識を超えた妖怪を現代の生物学はどこまで説明することができるのか? キュウリだけを食べて生きていくことができる河童の謎を、生物学の知識を駆使して考察した。

人々は妖怪を恐れなくなったのか?
兵庫県立歴史博物館では、ちょっと変わった妖怪展が開催されていた。一般的に知られた河童や天狗などの妖怪ではなく、現代の人々によって生み出された妖怪が紹介されている。その中には現代的な可愛い妖怪の姿も見える。この可愛い妖怪が示すように、現代の人々は妖怪を恐れなくなったのか? 実は近代以降の人々は新たな妖怪の存在に恐れを抱くようになっていたのだ。


主な取材先
香川 雅信さん
(兵庫県立歴史博物館)
半田 直人さん
(大阪大学総合学術博物館)
武村 政春さん
(東京理科大学)

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