人類史上初、地球を測った偉人
アレキサンダー大王の死後、西洋と東洋が融合したヘレニズム文化が花開いた紀元前300年頃。ある学者によって人類は初めて、地球の大きさを知ることとなる。
その人物とは当時、アレクサンドリアの図書館で館長をしていた“エラトステネス”という人物。彼はある単純な発想から、この広大無辺な地球の大きさを知る方法が閃いたのだった。その方法とはどんなものだったのか?
紀元前、既に地球は丸かった?
エラトステネスによって人類は初めて地球の大きさを知ることができたが、その答えを導き出すためには、地球が丸いということを前提しなければならなかった。
しかし当時考えられていた地球の形は平面や、円柱や様々な形が想像されていたにも関わらず、エラトステネスは何故、地球が丸いことを前提にすることができたのか?
それはエラトステネスが活躍するよりも約100年前、万学の父と言われる偉人“アリストテレス”の考えがあったからだった。
月や太陽の大きさも?
地球の大きさを知るということは月や太陽の大きさを知るということにも繋がっていくという。エラトステネスよりも約30年ほど前に活躍した天文学者“アリスタルコス”によって、地球と太陽と月の大きさの比率が既に導き出されていたからだ。
その方法もエラトステネスと同様にシンプルな閃きによって求められたものだった。
現代の宇宙観測の方法は?
エラトステネスが活躍した時代から2000年以上経った今、宇宙観測はどのように行われているのか。その手法は驚くべきことに、エラトステネスなど紀元前に活躍した偉人達に通じるものだった。
主な取材先
西條敏美さん(日本科学史学会)
小久保英一郎さん(国立天文台)