宇宙人存在の可能性
現在の天文学では、宇宙に数億という星があることが観測されている。最近では宇宙の果てを見ようとする試みがあるほど天文学の分野は画期的な進展を見せているのだ。
にも関わらず、私たち以外に知性を持ち、文明を育む知的生命、いわゆる“宇宙人”の発見には未だ至っていない。
そんな中、宇宙人の存在に希望がもてるニュースがNASAより発表された。なんと、地球から水瓶座の方向へ約40光年離れた場所にある、赤色矮星トラピスト1のハビタブルゾーンに生命存在の可能性をもつ惑星があるというのだ…
科学的視点から宇宙人を考えた天文学者
昔からサイエンスフィクションの主役を飾ってきた「宇宙人」
あるときは恐怖の対象であり、またあるときは我々の友とされる、その不確かな存在はいつの時代も私たちを魅了してきた。そんな宇宙人の存在を、フィクションではなく科学的に考察したフランク・ドレイクという天文学がいた。彼は宇宙人からの電波信号をキャッチする実験「地球外知的生命探査」(SETI)を世界で初めて行い、その後“ドレイクの方程式”を完成させた。
ドレイクの方程式を紐解くと…
条件をもつ7つの項目に値を当てはめていき、我々の住む銀河系の中で、接触することが可能な地球外知的生命体の数を導くドレイクの方程式。
聞こえはとても難解だが、要は7回掛け算をすることで宇宙人の数を推測するという単純な方程式だ。
かつてフランクドレイクが行った「地球外知的生命探査」のプロジェクトリーダーを務めたことがある、西はりま天文台の鳴沢真也さん にドレイクの方程式を解説してもらいながら、七つの項目に当てはまる数値を考えてもらう。
宇宙人はいつ発見できる?
国立天文台は現在、世界最先端の天文学研究に用いられ活躍してきた"すばる望遠鏡"をはるかに凌ぐ高性能をもつ「次世代望遠鏡TMT」の計画を進めているという。一体TMTが完成することで宇宙のどのようなことがわかるのか、国立天文台の青木和光さんに話を聞いた。
主な取材先
鳴沢 真也 さん (西はりま天文台)
青木 和光 さん (国立天文台)