発泡とは何か?
泡とは何か?京都大学の大嶋教授によると、泡とは「孔(あな)」だと言う。液体や固体の中に気体の孔を作るのが発泡技術であり、それによりひとつひとつの泡の形や大きさ、そして構造を操作することで、モノ全体の性質を決めることができるのだ。
ウレタンフォームとは何か?
ポリウレタンフォーム、通称ウレタンフォームはウレタン樹脂というプラスチックを骨格にした発泡体だ。化学反応によって泡を発生させる化学発泡により作られる。国内トップメーカーの工場を訪ね、ウレタンフォームのダイナミックな製造現場を見せてもらった。
ウレタンフォーム日本導入の歴史
軽量で長持ちする特長をもつウレタンフォームだが、戦後、外貨制限がまだ厳しかった時代に、原料を輸入するにはいくつもの困難があった。当時を知るイノアックコーポレーションの井上聰一代表に話を聞いた。また、石炭の化学から石油の化学へと変化した高度成長期に研究の道に入った長崎大学の古川睦久名誉教授にもその時代を振り返ってもらった。
最新の発泡技術
発泡の先端研究を進めるイノアック研究所を訪ねた。佐藤正史所長によると、環境負荷が低く、省エネルギーという付加価値を持つ発泡体がいま求められているという。人々により快適な生活をもたらす、これからの発泡体に迫った。
主な取材先
古川 睦久さん(長崎大学)
大嶋 正裕さん(京都大学)
井上 聰一さん(イノアックコーポレーション)
佐藤 正史さん(イノアックコーポレーション)
西村 嘉修さん(イノアックコーポレーション)