ガリレオX

泡が進める生活革命 発泡技術の過去・現在・未来

BSフジ
本放送:10月22日(日)昼11:30~12:00
再放送:10月29日(日)昼11:30~12:00

寝心地の良いマットレス、長距離を走れるシューズのソール、つけ心地の良いブラ、冷暖房効率の高い住宅用断熱材・・・これらは「発泡体」という、言わばたくさんの「泡」が含まれた合成樹脂からできている。その微細な泡の構造を操作することで、発泡体には様々な機能を与えることができるのだ。その機能はクッション性や断熱性、フィルター性能など多岐にわたり、私たちの暮らしの快適さに貢献している。 歴史をみると、戦後わずか10年で、発泡体の代表格であるウレタンフォームの生産が日本国内でも始まり、技術者は求められる機能をひとつひとつ実現してきた。 発泡の技術は今なお進化しており、エレクトロニクスやメディカルの分野で活用されている。現代生活を支えるウレタンフォームが作られる現場を訪ね、発泡技術の過去、現在、未来に迫る。

発泡とは何か?
泡とは何か?京都大学の大嶋教授によると、泡とは「孔(あな)」だと言う。液体や固体の中に気体の孔を作るのが発泡技術であり、それによりひとつひとつの泡の形や大きさ、そして構造を操作することで、モノ全体の性質を決めることができるのだ。

ウレタンフォームとは何か?
ポリウレタンフォーム、通称ウレタンフォームはウレタン樹脂というプラスチックを骨格にした発泡体だ。化学反応によって泡を発生させる化学発泡により作られる。国内トップメーカーの工場を訪ね、ウレタンフォームのダイナミックな製造現場を見せてもらった。

ウレタンフォーム日本導入の歴史
軽量で長持ちする特長をもつウレタンフォームだが、戦後、外貨制限がまだ厳しかった時代に、原料を輸入するにはいくつもの困難があった。当時を知るイノアックコーポレーションの井上聰一代表に話を聞いた。また、石炭の化学から石油の化学へと変化した高度成長期に研究の道に入った長崎大学の古川睦久名誉教授にもその時代を振り返ってもらった。

最新の発泡技術
発泡の先端研究を進めるイノアック研究所を訪ねた。佐藤正史所長によると、環境負荷が低く、省エネルギーという付加価値を持つ発泡体がいま求められているという。人々により快適な生活をもたらす、これからの発泡体に迫った。


主な取材先
古川 睦久さん(長崎大学)
大嶋 正裕さん(京都大学)
井上 聰一さん(イノアックコーポレーション)
佐藤 正史さん(イノアックコーポレーション)
西村 嘉修さん(イノアックコーポレーション)

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