ガリレオX

スタッドレスタイヤ開発の舞台裏

BSフジ
本放送:12月10日(日)昼11:30~12:00
再放送:12月17日(日)昼11:30~12:00

 冬が近づくと、各地で見られるのが乗用車のタイヤ交換だ。ドライバー達は冬道をより快適に走行するため、『スタッドレスタイヤ』へ履き替える。  ではなぜスタッドレスタイヤは冬道に強いのか。溝が複雑に刻まれた黒いゴムの塊に見えるその内部と表面には、実は最新の科学技術が注ぎ込まれている。例えばタイヤの「ゴムの配合」や表面に刻まれた「パターンの設計」。そこには新たな着眼点によって生まれた新技術が投入されていた。技術者たちは冬道でも普段通りの走りを可能にするタイヤを目指し挑戦を続けている。  普段見ることができないスタッドレスタイヤの“奥深い”世界。その開発の舞台裏に迫った。

スタッドレスタイヤとは
 なぜタイヤを冬用タイヤへ履き替えなければならないのか、疑問に思われる方もいるかもしれない。冬用タイヤは雪や氷上での安定性が夏用タイヤを大きく上回り、積雪時等には対策を取ることが義務付けられているのだ。冬用タイヤではスタッド(鋲)を使用したスパイクタイヤが過去に市場を席捲していたが、法規制によって現在ではスタッドを用いない『スタッド「レス」タイヤ』が活躍の幅を広げている。そこにはどのような技術が投入されているのだろうか。

タイヤの「材料設計」
 タイヤに使われているゴムは基本素材となる天然ゴムや合成ゴムだけでなく、カーボンブラック、硫黄、シリカといった薬品を混ぜ合わせることで構成されている。それぞれの薬品の研究や配合等といったタイヤの材料から性能の向上を目指しているのが材料設計の技術者たちだ。最新型スタッドレスタイヤの開発ではどのような技術が生み出されたのだろうか。

タイヤの「構造設計」
 タイヤが地面に接地している面積は、1本あたり僅かハガキ1枚分。表面刻まれた溝は「トレッドパターン」と呼ばれ、それを複雑に刻むことで冬用タイヤはわずかな面積で安定性を高めてきた。構造設計の技術者たちは溝の方向、角度、深さをシミュレーションから吟味している。今回の開発ではこれまでの常識を覆す、新たなトレッドパターンが生み出された。

手で支える職人技
 試作タイヤは未だに人の手によってその溝が刻まれている。金型から作っていては短い冬が終わってしまうからだ。職人は設計者たちの期待に応えるべく、テストの現場でも臨機応変に溝を掘り進める。
 こうして行われた最新型スタッドレスタイヤのテスト結果とは?そして開発に携わった技術者たちはその結果から何を思うのか。


主な取材先
ブリヂストン
日本自動車タイヤ協会

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