分身を作る?クラゲの増え方
世界一のクラゲ展示種類を誇る加茂水族館では、毎日クラゲの不思議な生体が紹介されていた。 その一生は、オスとメスによって受精卵をつくり成長していくだけでなく、なんと自らの分身ともいえるクローンを作って増殖するという。
不老不死のベニクラゲ
子どもから大人へ成長し、子孫を残して死んでゆくのが、普通のクラゲが1年ほどで辿るライフサイクルである。しかし、この自然の摂理ともいえる「死」を超えて、なんと大人から子供へと若返る、不老不死のクラゲが見つかっている。それはまさに蝶が芋虫に戻るような現象だった。
未来を切り開く“ガミラス”
2008年にノーベル賞を受賞したクラゲのGFP(緑色蛍光タンパク質)は細胞内の特定の箇所を遺伝子改変によって発光させることができる。これにより、科学研究の幅が大きく広がった。そして次々と改良されていく蛍光タンパク質は更に活躍の幅を広げ、別のノーベル賞を受賞した研究を推進させようとしていた。
クラゲを求めて深海へ
太陽の光がほとんど届かず、高い水圧と低い水温という過酷な深海でも様々な生物が生息している。クラゲもその一つだ。「一度潜れば必ず新種に出会う」というほど未だ多くの謎に包まれているクラゲは、この深海世界の多様性を保つ重要な役割を担っている可能性があるという。
知っているようであまりよく知らない、驚くべきクラゲの世界に迫る
主な取材先
鶴岡市立加茂水族館
久保田 信さん
大阪大学
海洋研究開発機構