疑惑 なぜB29は“反転”したのか?

長谷川煕 著
定 価:
本体900円+税
判 型:
新書版
ページ数:
184ページ
ISBN:
9784898318195
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それは「トルーマンのジェノサイド」ともいうべき未曾有の巨大な人体実験だった! 
モルモットにされた広島の悲劇を日本人は忘れてはいけない。「リメンバーヒロシマ」!
これは、一握りの民主党政治家と科学者の妄執によって行なわれた暴挙だ!
広島原爆の真実を検証した傑作ノンフィクション!

(著者の言葉)
アメリカによる前代未聞のジェノサイド(genocide=皆殺し)と言うほかない核炸裂によるこの大人体実験は、戦前、戦中からの日本へのさまざまな偏見、誤解、デマ、そして明治期以降の日本の独(ひと)り善(よ)がりからも生じたアメリカ側の対日嫌悪、憎悪も大きく影響して引き起こされたと私は考える。

(本書の内容)
なぜ爆撃機(エノラ・ゲイ)は広島上空を通り過ぎてから「反転」したのか?! 軍事的に無用となった原爆投下に固執した米科学者。京都に原爆を落としたかったレズリー・グローヴズらの妄執が悲劇を生んだ。
空襲の警報解除をじっと待って、急遽反転した「エノラ・ゲイ」。反転を知って防空壕に入っていれば助かった人命。防空壕にたまたま入っていた少女たちは、投下直後に爆心地を笑いながら歩いていたのだから……。ポツダム宣言に血迷い、正気を失った日本の悲劇は今日まで続いている……

著者プロフィール

1933年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科哲学専攻卒。1961年に朝日新聞社に入社。88年初めまで経済部など新聞の部門で取材、執筆し、次いで、創刊の週刊誌『AERA』に異動。93年に定年退社したが、その後もフリーの社外筆者などとして『AERA』を舞台に取材、執筆を2014年8月末まで続ける。

1990年前後に、歴史的な転換をしつつあった東西ドイツなど中東欧諸国、旧ソ連内の各地、また北朝鮮に接する中国の延辺朝鮮族自治州などを取材した。

著書に『崩壊 朝日新聞』『偽りの報道─冤罪「モリカケ」事件と朝日新聞』『自壊 ルーズベルトに翻弄された日本』(以上、ワック)、『コメ国家黒書』『松岡利勝と「美しい日本」』『アメリカに問う大東亜戦争の責任』(以上、朝日新聞社)、『新幹線に乗れない』(築地書館)などがある。

目次

はじめに

 

第一章 完全な人体実験を遂行するために反転飛行をした

ワシントンで手渡された原爆投下糾弾の冊子

ルメイの原爆冷眼視

日本への原爆投下の流れ

原爆機の「反転」はなぜ問題なのか

防空壕に入っていれば助かった!

爆心地を笑いながら歩いていた少女たち 

警報解除ですぐ「反転」

願ってもない人体実験だった

京都に原爆を落としたかったグローヴズ

信憑性の高い記録文書から推定できること 

語るに落ちるティベッツ機長の回顧

ティベッツはなぜ「クラシキ」と書いたのか

「エノラ・ゲイ」を目視した生き証人たち

ヴァン・カーク元航法士は「反転」を告白した?

 

第二章 日本への原爆投下については米側にも葛藤があった

ドイツ敗北で日本に落とす理由はなくなっていたが

それでも日本に投下する理由とは

「対ソ威嚇」以前に投下する必要があった

グルー案から消えた「天皇保証条項」

日本に戦争を続けさせなくてはならなかった

余りにもお馬鹿さんだった日本政府 

トルーマンとスティムソンの確執

徒労に終わったソ連を通じての和平交渉

 

第三章 地上の目には米原爆機が焼き付いていた

「ケダモノ」はどっちだったか

ルメイの誇る「戦果」とは 

ルメイに勲一等旭日大綬章を与えた佐藤政権

優れていた原爆投下批判の政府声明

やはり「エノラ・ゲイ」は反転していた

米側は真相を語らず、しかし虚偽も言っていない

小学生は光を見た、そして書き残した

人体を対象にした未曾有の巨大実験

 

おわりに

長崎に「反転」はなかったか

主敵のアメリカに白旗を掲げ、和を乞う以外なかった

21世紀(令和)の今も「井の中の蛙……」の持病を患う日本

 

参考資料・文献一覧

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