自壊 ルーズベルトに翻弄された日本

長谷川 煕 著
定 価:
本体1600円+税
判 型:
四六判
ページ数:
280ページ
ISBN:
9784898314777
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元朝日記者による衝撃のノンフィクション! 
1941・12・8「真珠湾」は好戦主義者ルーズベルトの仕掛けた罠だった! 
日本は「インテリジェンス」でいかにして敗北に到ったのか!

──ルーズベルト政権が日本の真珠湾攻撃を察知していた事実を指摘すると、例によって例のごとく陰謀論、陰謀史観、歴史修正主義と反射的に嘲り謗る人々が日米双方にいるようだが、私はそうした罵りを一蹴する。
──アメリカは日本の外交暗号だけでなく海軍暗号も真珠湾攻撃以前から解読に成功していた。ハワイの日本人スパイ「モリムラ」は泳がせられていた。開戦のはるか前からアメリカは「エトロフ・ヒトカップ」を注視していたのだ。

著者プロフィール

1933年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科哲学専攻卒。1961年に朝日新聞社入社。88年初めまで経済部など新聞の部門で取材、執筆し、次いで、創刊の週刊誌『AERA』に異動。93年に定年退社したが、その後もフリーの社外筆者などとして『AERA』を舞台に取材、執筆を2014年8月末まで続ける。
1990年前後に、歴史的な転換をしつつあった東西ドイツなど中東欧諸国、旧ソ連内の各地、また北朝鮮に接する中国の延辺朝鮮族自治州などを取材した。
著書に『こんな朝日新聞に誰がした』(共著)『偽りの報道──冤罪「モリ・カケ」事件と朝日新聞』『崩壊 朝日新聞』(以上、ワック)、『コメ国家黒書』『松岡利勝と「美しい日本」』『アメリカに問う大東亜戦争の責任』(以上、朝日新聞社)、『新幹線に乗れない』(築地書館)などがある。

目次

はじめに──裁かれるべきはアメリカだ

第一部 好戦主義者・ルーズベルトに翻弄された近衛文麿

泳がされた日本人スパイと狙い撃ちされたスパイ/「国土」を攻撃してほしかった/近衛・グルー会談の〝謎〟/給仕した愛人の証言/余りに過酷な対日挑発/陸軍も避戦を求めていた/近衛は日独伊三国同盟を廃棄した?/失態か上策か……/首脳会談を恐れた米国/ルーズベルトは「間抜ケ」に非ず/英ソ支援に焦る米国/ルーズベルト曰く「私は戦争を起こす」/さらなる挑発としての「ハル・ノート」/歴史の奸計/日本海軍は素人集団だった/嶋田繁太郎は優れた軍政家だった/インド洋以西に進撃しなかった愚/ドゥーリットル東京奇襲が英国を救った/うやむやにされた〝騙し討ち〟の責任者追及/野村大使は更迭するべきだった!

第二部 日本陸海軍の「インテリジェンス」は破綻していた

 「エコノミスト」と「ゾルゲ」/「ハル・ノート」に逆上した日本の情報戦略の拙さ/日本海軍の腐敗現象/敵潜水艦に見張られていたのではないか?/暗号解読とスパイ網を究明する術もないのか/歴史に残る労作/三論点の決着はついている/戦艦は囮でしかなかった/北太平洋を〝空白状態〟にした理由とは?/米哨戒機は飛んだのか?/「森村」「赤城」に至る情報を米側はどう見たか/アメリカは「エトロフ」を知っていた!/ハットンは何を見、何を隠したのか/「日本を破滅に追い込んだスパイ」とは/無視された小野寺情報/瀬島龍三と大島浩

第三部 米内光政という〝平和主義者〟の虚像を剝ぐ

鼠をなぶる猫の愉悦/日本嫌いのホーンベック/「大東亜戦争」を欲したスターリン/親ソの海軍、反ソの陸軍/米内光政は何故被告にされなかったのか/支那事変拡大の最大の責任者/多田駿と米内光政の対立/海軍「平和派」三羽烏(米内・山本・井上)の謎/風見章に対する多田駿の孤立/近衛首相、広田外相を煽ったのは誰か/多田陸相案を拒んだ昭和天皇の〝明治憲法違反〟/米内はソ連で何をしていたのか/米内は日本を滅したかったのか/北進か、南進か──陸軍中央部の葛藤/首尾一貫して実行された革命化路線/道化的な存在/共産主義者・松本慎一の「大東亜戦争肯定論」/近衛上奏文の警告/戦争目的は〝西洋追放〟だったか

おわりに──昭和、平成の世に、岩瀬忠震がいないことを惜しむ

愚鈍だった日本指導部。そしてその後も……/「自主決定」の衝撃/「東西ドイツ統一はありえない」と明言した外務省高官/自衛隊出動を躊躇させた防衛官僚の妄言/「騙し討ち」の責任を追及せず/顕彰すべきは「岩瀬忠震」である

参考資料・文献一覧

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