危ないか、危なくないか。
本当のことを知らずに語れない!
本当のことを知らずに語れない!
最初は「高圧送電線の近くに住むとガンになる」、つづいて「携帯電話を使いすぎるとガンになる」、その理由は送電線や携帯電話からの電磁波だという。はたして、携帯電話の電波のような微弱な電磁波が、ガンをよぶ"見えない恐怖"となっているのか。電磁波問題の歴史と電磁波影響の研究を具体的に追って、「電磁波問題」の正体を検証する。
著者プロフィール
大朏博善(おおつき・ひろよし)
ノンフィクション作家。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。早稲田大学在学中から雑誌記者となり、科学雑誌のライターを経て現在、技術、生命科学系のテーマを中心に執筆活動中。また、科学技術番組のプロデューサーも努める。著書に『いま、遺伝子革命』『新幹線のぞみ白書』(新潮社)、『ES細胞』(文春新書)、『ソニーを創ったもうひとりの男 岩間和夫』(ワック出版)など著書多数。
目次
第1章 電磁波はガンを発生させるのか
口火を切ったニューヨーク州送電線訴訟
ルポ「メドウ通りの災厄」の波紋
スレーター小学校訴訟の顛末
「携帯電話で脳腫瘍」の訴訟
クリントン発言がまいた不安
抗議運動の論拠
日本への波及
アメリカ物理学会の認識
第2章 電磁波問題はどう究明されてきたか
電磁波が生物に与える影響
科学的事実からWHOが示した見解
有害説の端緒、ワルトハイマー&リーパー報告
サビッツ論文の反響
カロリンスカ論文の衝撃
電磁波研究の広がり
アメリカ科学アカデミー報告の結論
EMF-RAPIDプログラムの研究結果
動きだしたWHOプロジェクト
第3章 そもそも電磁波とは何か
電磁波ってなに?
さまざまな種類、さまざまな性質
人類は電磁波のなかに存在する
波長で分類する
電磁波のもつエネルギー
生体にどう作用するか
問題は「非熱効果」という現象
第4章 どんな電磁波を問題としているのか
電磁波は毒にも薬にもなる
電磁波「障害」との混同
どの電磁波が問題なのか
携帯電話で脳が煮えるのか
携帯電話で脳腫瘍になるのか
送電線有害説は立証されるのか
問題の対象は電磁界(EMF)
電磁界は日常的に発生している
第5章 「有害説」研究を検証する
「アリバイ」と「因果関係」
ワルトハイマー論文の手法と問題点
電磁波問題を定着させたサビッツ論文
サビッツ博士に直接質す
「リスクはきわめて小さい」
第1章 電磁波はガンを発生させるのか
- 口火を切ったニューヨーク州送電線訴訟
- ルポ「メドウ通りの災厄」の波紋
- スレーター小学校訴訟の顛末
- 「携帯電話で脳腫瘍」の訴訟
- クリントン発言がまいた不安
- 抗議運動の論拠
- 日本への波及
- アメリカ物理学会の認識
第2章 電磁波問題はどう究明されてきたか
- 電磁波が生物に与える影響
- 科学的事実からWHOが示した見解
- 有害説の端緒、ワルトハイマー&リーパー報告
- サビッツ論文の反響
- カロリンスカ論文の衝撃
- 電磁波研究の広がり
- アメリカ科学アカデミー報告の結論
- EMF-RAPIDプログラムの研究結果
- 動きだしたWHOプロジェクト
第3章 そもそも電磁波とは何か
- 電磁波ってなに?
- さまざまな種類、さまざまな性質
- 人類は電磁波のなかに存在する
- 波長で分類する
- 電磁波のもつエネルギー
- 生体にどう作用するか
- 問題は「非熱効果」という現象
第4章 どんな電磁波を問題としているのか
- 電磁波は毒にも薬にもなる
- 電磁波「障害」との混同
- どの電磁波が問題なのか
- 携帯電話で脳が煮えるのか
- 携帯電話で脳腫瘍になるのか
- 送電線有害説は立証されるのか
- 問題の対象は電磁界(EMF)
- 電磁界は日常的に発生している
第5章 「有害説」研究を検証する
- 「アリバイ」と「因果関係」
- ワルトハイマー論文の手法と問題点
- 電磁波問題を定着させたサビッツ論文
- サビッツ博士に直接質す
- 「リスクはきわめて小さい」
第6章 カロリンスカ論文は何を示唆するか
最も著名な論文
カロリンスカ報告の調査方法
何が明らかになったか
学問的反響と社会的反響の落差
ファイヒティング博士に直接問う
「公衆衛生上、小さな問題です」
第7章 「有害説」が実証される条件
携帯や放送の電波は危険なのか
疫学調査の「交絡因子」という難物
免疫システムに影響するのか
電磁波とガンとの関係を調べる実験
どういう結果が報告されたか
動物をつかった実験ではどうか
「影響」は「有害」とはかぎらない
第8章 RAPIDプログラムの実験報告
RAPIDプログラムの焦点
報告の「結論」
研究パターンごとの結果評価について
心配に応えるための「提言」
「慎重なる回避」の意味
終章 正しく知ることとは何か
電磁波問題はまだ未解決か
WHOプロジェクトの意義
第6章 カロリンスカ論文は何を示唆するか
- 最も著名な論文
- カロリンスカ報告の調査方法
- 何が明らかになったか
- 学問的反響と社会的反響の落差
- ファイヒティング博士に直接問う
- 「公衆衛生上、小さな問題です」
第7章 「有害説」が実証される条件
- 携帯や放送の電波は危険なのか
- 疫学調査の「交絡因子」という難物
- 免疫システムに影響するのか
- 電磁波とガンとの関係を調べる実験
- どういう結果が報告されたか
- 動物をつかった実験ではどうか
- 「影響」は「有害」とはかぎらない
第8章 RAPIDプログラムの実験報告
- RAPIDプログラムの焦点
- 報告の「結論」
- 研究パターンごとの結果評価について
- 心配に応えるための「提言」
- 「慎重なる回避」の意味
終章 正しく知ることとは何か
- 電磁波問題はまだ未解決か
- WHOプロジェクトの意義