石原慎太郎が考える
わが国のかたち!
わが国のかたち!
三島由紀夫から受け継いだ連隊旗はどこへ!──「時たま掲載される新聞各紙の都知事発言録だけでは伝わりにくい個性が現れてきて、この上ない娯楽作品にありついた感さえある。もちろん、その蔭には「どーだ」と言わんばかりの知事のほくそ笑んだ戦略があるのはこちらも承知の上である。生のドキュメントほど面白いものはない」──三島由紀夫から連隊旗を受け継いで50年。石原慎太郎は死ぬまでその連隊旗を他人に渡すことをしないようだ。都知事就任から今日までの記者会見の内容を丹念に追った著者が、石原慎太郎が考える「わが国のかたち」を明らかにする。
著者プロフィール
工藤美代子(くどう・みよこ)
1950年東京生まれ。大妻女子高校を経て、チェコスロバキアのカレル大学に留学後、カナダのコロンビア・カレッジを卒業。『工藤写真館の昭和』(朝日新聞社)で講談社ノンフィクション賞受賞。主な著書に『黄昏の詩人 堀口大學とその父のこと』(マガジンハウス)、『ラフカディオ・ハーンの生涯・三部作』(集英社)、『海燃ゆ 山本五十六の生涯』(講談社)、『われ巣鴨に出頭せず』(日本経済新聞社)、『スパイと言われた外交官』(筑摩書房)、『母宮貞明皇后とその時代』(中央公論新社)、『大東亜戦争の指揮官たち』(ワック出版)など多数。
目次
序章 ディーゼル車NO作戦、決行しますよ──1999〜2000年- 初登庁
- 大統領方式
- 光満ちる海へ
- 連隊旗
- 守るべきもの
- 青嵐
- カラスのミートパイ
- ヒットラー
- 海の宝
- 潔癖
- 写真の陰影
- 新婚旅行
- 絵画と文体
- ナイトクラブ
- 作家のランク
- 9・11と治安
- 差別語と歴史認識
- 『太陽の季節』の季節
- 無事、原隊復帰しました
- 外務省
- ジョン・ネイスン
- 日中米韓
- バンカラ
- 文学賞のお子様ランチ
- 灯台
- 西欧とアジア
- 拉致事件
- 江藤淳の死
- 水銀の海
- 男の嫉妬
- 浜渦副知事
- 応援演説
- 三男・宏高当選
- 石原少年は東條を見たか
- 東京オリンピック
- 東京裁判と靖国
- 還りなん、いざ海へ