山本夏彦全集・全10巻 第一回配本!
希代のコラムニストのエッセンス!
希代のコラムニストのエッセンス!
希代のコラムニストが、巷に巣食う、うさん臭いモラルや正義、したり顔をばっさばっさと斬り捨てる。「テレビのモラルは、茶の間の正義」「年寄のいない家庭は、家庭ではない」「大学卒の大半は高卒並み」「やはり職業には貴賎がある」「分際を知れ分際を」……など、辛辣にしてユーモラスな筆致はまさに痛快! その筆の向かうところ読んでいるこちら側にも及ぶが、「この人に斬られるならば本望」と妙に心地がよい。各巻に未発表の日記を収録。
著者プロフィール
山本夏彦(やまもと・なつひこ)
大正4(1915)年、東京下谷根岸生まれ。少年期に渡仏後、24歳のときショヴォ「年を歴た鰐の話」を「中央公論」に翻訳・寄稿。戦後工作社を設立し、雑誌「室内」(旧題「木工界」)を創刊。同誌に「日常茶飯事」、「諸君‼」に「笑わぬでもなし」、「文藝春秋」に「愚図の大いそがし」、「週刊新潮」に「夏彦の写真コラム」を長期連載し、盛名を馳せる。昭和59年に菊池寛賞、平成2年に『無想庵物語』で読売文学賞、10年に市川市民文化賞を受賞。最期までコラムを書き続けて平成14(2002)年10月、87歳で逝去。著書に『茶の間の正義』『編集兼発行人』『私の岩波物語』『世はいかさま』『一寸さきはヤミがいい』『最後の波の音』ほか多数がある。
目次
茶の間の正義- Ⅰ
- はたして代議士は犬畜生か
- 株式会社亡国論
- 核家族礼讃を排す
- 税金感覚
- テレビ料理を叱る
- Ⅱ
- わが社わがビルを放り出す
- 新薬の副作用ナンバーワン
- テレビは革命の敵である
- 昔話や童話を改竄するな
- 読めない書けない話せない
- 繁栄天国というけれど
- やはり職業には貴賤がある
- 首相の月給は安すぎる
- 衣食足りて礼節いまだし
- 世代の違いと言うなかれ
- ラーメンと牛乳で国滅びる
- 言論すべてが空しくきこえる
- Ⅲ
- 人か犬か
- 悪ふざけ
- 広告
- レイアウト
- 非情
- おしゃべり
- 大取次
- 金切声
- 父よ笑え
- 私の言文一致
- 西遊記
- 銀行
- ご贔屓 その一
- ご贔屓 その二
- 春秋に義戦なし
- 命ばかりはお助け下さい
- 問答無用のこともある
- 分際を知れ分際を
- 男は言わないことがある
- 勿体なくて何が悪い
- 何用あって月世界へ
- まじめ人間の天下である
- テレビの正義を笑う
- アルバムは誰のもの
- 良心的という名のうそ
- 私はときどき犬になる
- 大衆は大衆に絶望する
- へんな日本人われら
- ご先祖様はそこにいる
- 文はうそである
- 人も羨むプレイボーイ
- チップ出す人
- 赤線復活
- 習慣重んずべし
- 門松
- オイコラ考