冷蔵庫が壊れた日

神津カンナ(エッセイスト) 著
定 価:
本体1400円+税
判 型:
四六判並製
ページ数:
256ページ
ISBN:
9784898314241
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ハンバーグで考える電源のベストミックス

日本はエネルギーを作り出す資源の乏しい国で、石油、石炭、天然ガスなどはほとんど輸入に頼っているが、これらは中東情勢で価格が大きく変動するし、CO2を出して環境負荷が高い。太陽光や風力は、気象条件に左右されて大きな力にするのは難しい。原子力という縁の下の力持ちのような電源のうえに、これらがうまくミックスされて、資源のない日本も電源の心配をせずに暮らしていたのだ。原子力への批判は大きいが、もう一度、新しい日本の電源のミックスを、ハンバーグのように、ボールの中で作り上げなければならないのだ。

著者プロフィール

神津 カンナ(こうづ・かんな)

エッセイスト、作家。1958年、東京生まれ。
作曲家の神津善行、女優の中村メイコの長女として生まれる。東洋英和女学院にて、幼稚園から高等部まで学び、その後、渡米。アメリカのサラ・ローレンス・カレッジにおいて、演劇を学ぶ。帰国後第一作の『親離れするとき読む本』は、体験的家族論として注目され、ベストセラーとなる。以後、執筆活動の他、テレビ、ラジオの出演、公的機関や民間団体の審議委員なども数多く務めている。さまざまな分野をクロスオーバーさせて問題提起する、その発言や文章は、豊かな感性と冷静な視点に支えられ、幅広い層から支持されている。
また、長年、勉強を続けているエネルギー・環境問題、社会福祉関連、そして、家庭論、男女共同参画問題などの講演も積極的に行なっている。
著書に『美人女優』、『パープル・ドリーム』、『長女が読む本』、『あなたの弱さは幸せの力になる』、『メイコとカンナのことばの取説』などがある。

目次

  • まえがき
1 暮らしとエネルギー
  • ハンバーグで考える電源のベストミックス
  • 百九十三人の子どもたち
  • 幸せのかたち
  • 婚活
  • 人間という生物
  • ほんとうの防潮堤
  • 柔道と「八百万」
  • ささやかな一見
  • カーナビの中に残る町
  • マニュアルと情報開示
  • 菌の効用
  • 夜想曲・交響曲・狂想曲
  • 「あの人は今」
  • 白鳥の水かき
  • エネルギーは社会の土台
  • リスク分散と利便性
  • 誰がスマートになるのか
  • オーマイゴッド!
  • ビッグデータの陰で
  • ホテル・読書・三の丸
  • 警鐘の鉢
  • ナスカの地上絵
  • ハンモックの下には何がある?
  • 当たり前という帽子を取って
  • 諸刃の剣
  • 「隠れ君子」はどれだけいるか
2 石油の力、人間の力
  • ガソリンスタンド過疎地問題は「日本の縮図」
  • ●スタンドの「2013年問題」とは何か
  • ●ライフライン集積所の役割を担う
  • ●燃料の配送をメインにして経営を支える
  • ●問われる日本人の見識
  • マツダのクリーンディーゼル技術に見る「人間の力」
  • ●CX-5と恋に落ちた私
  • ●昔のディーゼル車とは隔世の感
  • 石油探訪 東日本大震災現地ルポルタージュ
3 家族の風景
  • 冷蔵庫が壊れて
  • 三が日の出来事
  • 「もの作り」と「もの使い」
  • 五輪談義
  • 「のりしろ」とおおらかさ
  • 相撲と三味線
  • IT時代の悩み事
  • 匙とスプーン
  • 現代人の落とし穴
  • 宝石の在りか
  • ガラクタの居場所
  • プライベートブランド
  • 甘い話
4 しあわせの構図
  • 手間の価値
  • 便利の反対側
  • フードファディズムから見えること
  • 伝統の守り方
  • 「ねんかく」
  • 近代町づくりの原型
  • 大海原への道のり
  • 私の期待する未来像
  • グレーゾーンの人々
  • 糸がつながる限り
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