戦乱と文化の興隆

「日本の歴史」第③巻 戦国篇

渡部昇一(上智大学名誉教授) 著
定 価:
本体920円+税
判 型:
新書判
ページ数:
252ページ
ISBN:
9784898317402
アマゾンのショッピングサイトへリンクします。
日本人のための日本の歴史

秀吉は「東亜共栄圏」を目指していた!
日本型指導者の一番は信長でも家康でもなく秀吉──なぜか?

著者プロフィール

渡部 昇一(わたなべ・しょういち)
上智大学名誉教授。英語学者。文明批評家。1930年、山形県鶴岡市生まれ。上智大学大学院修士課程修了後、独ミュンスター大学、英オクスフォード大学に留学。Dr.phil., Dr. phil. h.c.(英語学)。第24回エッセイストクラブ賞、第1回正論大賞受賞。
著書に『英文法史』などの専門書、『文科の時代』『知的生活の方法』『知的余生の方法』『アメリカが畏怖した日本』『取り戻せ、日本を。 安倍晋三・私論』『読む年表 日本の歴史』などの話題作やベストセラーが多数ある。

目次

第1章 歴史の大断層「応仁の乱」

  • 日本の大変動
  • 天下動乱の芽
  • 二大大名・細川家と山名家の対立
  • 足利義政を取り巻く人々
  • 外では戦争、内では宴会
  • 日本の美を創出した足利義政
  • 一向宗による〝宗教国〟の出現
  • 大乱のなかで古今伝授が始まった
  • 全国各地に拡大する文化

 

第2章 群雄勃興

  • 戦国大名の先駆者たち
  • 関東をわがものにした名将・北条早雲
  • 下剋上の時代を体現した斎藤道三
  • 細川家と足利将軍家の有為転変
  • 朝廷の困窮と吉田社の神道支配

第3章 近世を開いた信長

  • 「上洛」という思想
  • 皇室尊重派だった織田家
  • 「大うつけ」の家督相続と尾張統一
  • 情報を重視した信長の知略
  • 信長と義昭
  • 英雄たちの動きと足利幕府の崩壊
  • 信長とヘンリー八世による中世崩壊
  • 軍事の天才信長、武田を滅ぼす
  • 秀才光秀の心のうち
  • 信長の大局観と先進性

 

第4章 天下布武を引き継いだ秀吉

  • 秀吉ご落胤説は公式見解
  • 大出世を可能にした秀吉のセンス
  • 信長の死と毛利との講和
  • 信長後継者としての器量
  • 「柴田勝家のみは許さず」
  • 秀吉と家康の対決
  • 「豊臣」秀吉と「平」清盛
  • 秀吉の人心掌握術
  • 家康懐柔策を繰り出す秀吉

第5章 太閤秀吉の栄華

  • 九州平定と佐々成政の末路
  • 勢力を拡大するキリスト教の処遇
  • 秀吉の大仏が辿った数奇な運命
  • 「金銀も用いざれば瓦や石に同じ」
  • 聚楽第に天皇行幸
  • 太閤検地と仏教対策
  • 小田原北条氏の抵抗
  • 恩義と名分を重んじた北条氏
  • 旧領をすべて取り上げられた家康
  • 伊達政宗と蒲生氏郷

 

第6章 海外進出への意欲

  • 蘇峰こそ「朝鮮の役」の最高権威
  • 海外進出の時代風潮
  • 明の属邦・李氏朝鮮
  • 時代による「朝鮮進攻」の評価
  • 「事変の新しさ」
  • 小西行長と宗義智のついた「噓」
  • 大東亜戦争初期のような日本軍の快進撃
  • 石を投げつけられた朝鮮国王
  • 秀吉の朝鮮行きを止めた家康と利家
  • 決定的な歴史の「if」
  • 日本水軍の欠陥
  • 陸軍の孤立感
  • 秀吉の外交官はスターリン時代の日本共産党員
  • 陸における日本唯一の敗戦
  • 日本軍の鉄砲の威力

第7章 官僚の屈辱外交と日本軍の活躍

  • 本当に強かった三人の武将
  • 嚙みあわない和平交渉
  • 秀吉の独立国家意識と家臣たちの属国根性
  • 「地震加藤」
  • 秀吉大いに怒る
  • 秀頼誕生と〝殺生〟関白
  • 秀吉ご乱心
  • 朝鮮懲罰が目的だった慶長の役
  • 「石曼子」と「鬼上官」
  • 露梁津の戦いとノモンハン事件の共通点
  • 同胞が殺し合った悲惨な朝鮮
  • 秀吉の惨めな最期
  • 秀吉の本質は「明るさ」にある
  • 豊臣家の滅亡を惜しむ
トップへ戻る