BUNKO「日本の歴史」⑥ 表紙

自衛の戦争だった「昭和の大戦」

「日本の歴史」⑥ 戦後篇

渡部昇一(上智大学名誉教授) 著
定 価:
本体920円+税
判 型:
新書判
ページ数:
300ページ
ISBN:
9784898317273
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日本は本当に侵略国家だったのか?!

渡部昇一の「日本の歴史」第二弾! 昭和篇である。
第二次世界大戦後の世界では、戦前の日本はすべて悪で、アメリカはすべて善と見る風潮が流行っているが、果たして本当にそうなのだろうか? ことは、それほど単純に割り切れるものではない。この当時のアメリカは、国内でのフロンティアは消滅し、シナ大陸における植民地競争に加わりたいと熱望していた。しかし、その障害となったのが、日露戦争に勝利した、太平洋を隔てて清国と隣り合う日本であった。
そのため、アメリカは日本排除のためのあらゆる策謀を企てる。まず、アメリカ国内での日本人移民排斥運動から始まり、英国とのブロック経済圏化により、世界経済からの日本締め出しを図る。そして、ABCD包囲網により日本への石油をストップさせる。仕上げは、日本を追い詰めるためのあの脅迫的「ハル・ノート」の作成だ。
歴史の事実を一つひとつ丁寧に検証すれば、戦後、マッカーサーが米議会で証言した通り、日本の戦争は自衛の戦争だったことがよく見えてくる。

著者プロフィール

渡部昇一(わたなべ・しょういち) 

上智大学名誉教授。英語学者。文明批評家。1930年、山形県鶴岡市生まれ。上智大学大学院修士課程修了後、独ミュンスター大学、英オクスフォード大学に留学。Dr. phil., Dr. phil. h.c.(英語学)。第24回エッセイストクラブ賞、第1回正論大賞受賞。著書に『英文法史』などの専門書、『文科の時代』『知的生活の方法』『知的余生の方法』『アメリカが畏怖した日本』『取り戻せ、日本を。 安倍晋三・私論』『読む年表 日本の歴史』などの話題作やベストセラーが多数ある。

目次

第1章 アメリカの対日憎悪

  • アメリカこそ征服欲鮮明な国家
  • シナ大陸切り取り競争に参加したアメリカ
  • 新たなるフロンティアは太平洋の西にあり
  • シナ移民との激突
  • シナ人殺しが始まった
  • 法律による日本人排斥運動
  • 「人種差別継続」を決めた国際連盟
  • 恐怖と憎悪が生んだアメリカの排日運動
  • 日系人に対するアメリカの暴挙
  • 「この大戦の遠因はアメリカ移民の問題にある」
  • 対米感情を一変させた排日移民法
  • 日本を追いつめた脅迫的「ハル・ノート」
  • マッカーサーも認めた「自衛戦争」
  • 日英同盟を敵視したアメリカ
  • アメリカとカナダは「同じ穴の狢」だった
  • シナの反日運動を利用したアメリカ

第2章 ファッショと社会主義の誕生

  • ホーリー・スムート法で始まった大恐慌
  • ブロック経済が日本とドイツを戦争に追い込んだ
  • 浮上した「社会主義」経済思想
  • 双生児だったヒトラーとスターリン
  • 社会主義的経済政策は覚醒剤のようなもの

第3章 ソヴィエト社会主義と「右翼社会主義」

  • 「天皇制廃止」に拒否反応を示した日本人
  • 効果的だった治安維持法
  • 治安維持法で死刑になった共産党員はいない
  • 治安維持法の“亡霊”
  • 軍国主義は「天皇親政」による社会主義
  • 青年将校による〝昭和維新〟の実態
  • 自由経済攻撃の生贄となった財界首脳
  • “クリーンな”軍人、東條英機
  • “天皇の官僚”の台頭
  • 「経済版の参謀本部」企画院の設立
  • いまなお残る統制経済の始まり

第4章 リーダーのいない「二重政府」の悲劇

  • 関東軍はなぜ暴走したか
  • ロンドン軍縮会議が引き金となった統帥権干犯問題
  • 憲法上、軍部は政府の言うことを聞く必要はない
  • 元老が死に絶えた不幸
  • 第一次世界大戦の要因はプロイセン型憲法の欠陥
  • 批判も改正も許されなかった明治憲法
  • 信頼を失った日本外交
  • 軍に乗っ取られた日本の政治
  • 有名無実の「大本営」
  • 命令系統なき戦争指導こそ昭和最大の悲劇
  • 統帥権に〝復讐〟された軍部
  • 茶飲み話のような「最高戦争指導会議」

 

第5章 満洲建国の必然性

  • 関東軍出動は居留民保護のため
  • 満洲建国は文明的な解決策
  • 日本の保護を求めた溥儀
  • 東京裁判における溥儀の虚偽証言
  • 日本が主張した「アジア・モンロー主義」
  • 「五族協和」の理想を掲げた満洲の繁栄

第6章 葬られたシナ事変の真実

  • 悪しき先例となった満洲事変
  • 中国共産党が仕組んだ盧溝橋事件
  • 歴史から消された通州事件
  • 計画的・組織的だった邦人居留民虐殺
  • 蔣介石の“戦争犯罪”第二次上海事変
  • シナ事変の背後にいたソ連とドイツ

第7章 「南京大虐殺」の幻影

  • 軍規を徹底させた南京攻略
  • 「南京大虐殺」説の怪
  • なぜ誰も「虐殺」を知らなかったのか
  • 抗議すらしなかった中国政府
  • 非現実的な「大量虐殺」
  • 南京の人口がひと月で五万人も増えた理由
  • どこから煙が立ったのか
  • 中国兵の集団的不法行為
  • 正規の戦闘による死も「虐殺」
  • 投降兵と捕虜とは違う
  • 連合国側の反日プロパガンダ
  • 日本軍を悩ませた便衣隊
  • “謝罪外交”の国賊的行為
  • まず問われるべきは蔣介石の責任
  • 原爆と東京大空襲という民間人大虐殺
  • 陸軍を泥沼に追い込んだ文民統制

第8章 日本外交「二つの大罪」

  • 「日米開戦」はチャーチルが仕組んだ
  • “泥縄式”に始まった対米戦争
  • 日本の外交官が「奇襲攻撃」にしてしまった
  • 真相を隠し続けた駐米大使たち
  • 国を滅ぼしてもかばいあう体質
  • 日米交渉の致命的な判断ミス
  • アメリカは“皆の衆”国家
  • 話す相手を誤った日本政府
  • 蔣介石の巧妙な対米外交センス
  • “もう一人の大使”の必要性

第9章 太平洋における攻防

  • 日本軍に対抗できるのは米軍だけだった
  • 命運を分けたミッドウェー海戦
  • 神通力を失った零戦
  • 日本軍に生まれた“必死隊”という概念
  • 英米の犯罪「一般市民大虐殺」
  • 「沖縄決戦」の犠牲

 

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