沖縄の真実!
「在日米軍の73.8%が沖縄に集中している」──これは、テレビや新聞が沖縄を伝える一つの常套句だが、これはデタラメである。つまり、73.8%という数字を算出する際の分母に、三沢、佐世保、横田、岩国、横須賀など自衛隊との共有の在日米軍基地は含まれていない。三沢の米軍基地などは、自衛隊の所有部分はわずか3%だが、これも共有施設として73.8%の分母には入っていないのである。要するに、73.8%とは、米軍専用施設のことをいうのだ。
このように、本書は、マスコミ報道では絶対に分らない「沖縄の核心」に、政治、経済、社会、歴史など様々な角度から迫った著者渾身のレポートである。
著者プロフィール
惠 隆之介(めぐみ・りゅうのすけ)
拓殖大学日本文化研究所客員教授。シンクタンク「沖縄・尖閣を守る実行委員会」代表。
1954年、沖縄コザ市生まれ。1978年、防衛大学校管理学専攻コース卒業。同年、海上自衛隊幹部候補生学校、世界一周遠洋航海を経て護衛艦隊勤務。1982年、退官(二等海尉)。その後、琉球銀行勤務。1997年、米国国務省プログラムにて国際金融、国防戦略等研修。1999年、琉球銀行退職。以降、ジャーナリズム活動に専念する。
著書に『海の武士道DVDbook』(育鵬社)、『敵兵を救助せよ!』(草思社)、『昭和天皇の艦長』(産経新聞出版)、『沖縄を豊かにしたのはアメリカという真実』(宝島新書)、『中国が沖縄を奪う日』(幻冬舎ルネッサンス新書)などがある。
目次
- プロローグ〈まえがきに代えて〉
第1章 沖縄に迫る危機
- 翁長雄志知事の魂胆
- 地元メディアがいかに誤報を流しているか
- 沖縄に迫る中国
- 沖縄反基地の背後に見える中国の影
- 中国が打ち出した第一列島線と第二列島線
- 中国に次々と籠絡される東南アジア各国
- 沖ノ鳥島周辺海域で潜水艦と艦艇の統合運用訓練を実施
- 沖縄は中国の特別自治区か?
- 沖縄教職員会を中心とする〝被抑圧史観〟教育の徹底
第2章 普天間基地問題は解決できる
- 昭和三十七年に航空基地として拡張竣工された普天間基地
- 日米合意を七年も放置させた稲嶺知事
- 地元マスコミのしたたかな世論操作
- 沖縄問題を統制不能状態に陥らせた“鳩山発言”
- 基地反対運動のデタラメな理屈
- 普天間県内移設の真の目的
- 平成九年の「改正特措法」同様、特別措置法で対処せよ
- 県民に「たかり」を教えた本土人
第3章 歴史のなかに見る沖縄の姿
- 琉球王国民衆の生活は凄惨を極めていた
- 中国の強い影響下におかれた二百三十七年
- 一六〇九年、薩摩藩の支配下におかれる
- 明治政府による三度目の廃藩置県申し渡し
- 沖縄近代化の道遠し
- 沖縄近代化に命をかけた男
- 「植民地のごとく特別会計に改めてもらいたい」
- 的中した毎日新聞・下田将美の忠告
- 沖縄出身者は、なぜ、かくも教育水準が低かったのか
- 深刻な不況と共産党活動家たち
- 歴史に隠された沖縄の恥辱
- 沖縄にとって幸運が訪れる
第4章 米軍政下で味わった贅沢
- 沖縄戦で本土上陸戦に及び腰になった米国
- 感染症がはじめて制圧された
- 天皇メモで守られた日本の主権
- 戦前とは比類できないほど繁栄する沖縄経済
- 西側諸国の対日政策が転換する
- 米軍のプレゼンスで本土と対等
- ドルの雨が降る
- ケネディ大統領の「沖縄新政策」声明
- 左翼陣営は沖縄に戦力を集中した
- 沖縄返還の舞台裏
- 米軍基地を担保にすれば何でも通る
終 章 沖縄をどう統治するか
- 迫られる国家の変革
- 沖縄県民の特性を理解せよ
- 急がれる教育の正常化
- 沖縄有事対応プランの策定を