三島由紀夫、
“割腹自殺事件”とは、何であったのか?!
“割腹自殺事件”とは、何であったのか?!
1970年(昭和45年)11月25日、自衛隊市ヶ谷駐屯地にて、作家・三島由紀夫が割腹自決を図った。国際的な名声をもつ作家の起こしたこの異常な行動は、日本のみならず世界をも震撼させた。
そして、この時、三島と死を共にした一人の青年がいた。早稲田大学の学生で楯の会のメンバー、森田必勝であった。
本書は、三島と死を共にした森田必勝の短い生涯を、史伝文芸の味わい豊かに描きながら、遺族、友人などへの丹念な取材により、三島事件の真相に迫った著者渾身の力作である。
著者プロフィール
中村 彰彦(なかむら・あきひこ)
作家。1949年、栃木市に生まれる。東北大学文学部卒業。文藝春秋勤務を経て、91年より文筆活動に専念。87年『明治新選組』で第10回エンタテインメント小説大賞、93年『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞、94年『二つの山河』で第111回直木賞、2005年『落花は枝に還らずとも』で第24回新田次郎文学賞を受賞。『名君の碑』『白虎隊』『新選組秘帖』『明治忠臣蔵』『明治無頼伝』ほか著書多数。
目次
まえがき
第一章 名物学生
第二章 ノサップ
第三章 惜別の時
第四章 市ヶ谷台にて
第五章 野分の後
あとがき
解説 堤堯