厄介な隣人、中国人

岡田英弘(東京外国語大学名誉教授) 著
定 価:
本体933円+税
判 型:
新書版
ページ数:
332ページ
ISBN:
9784898315828
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中国を尊敬する日本人、
日本を蔑視する中国人!

中国は日本の隣に未来永劫存在し、中国人は中国人、日本人は日本人のままであるから、結局日中関係は同じことの繰り返しとなる。今後もこの国とつきあっていくためには、彼らの歴史をひもとき、中国とは何か、中国人とは何者なのか、その真の姿を再確認する必要がある。歴史学の泰斗が放つ、出色の中国論!

著者プロフィール

岡田英弘(おかだ・ひでひろ)
1931年東京都生まれ。東京大学大学院修了。57年『満文老档』の研究で日本学士院賞受賞。ワシントン大学客員教授、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を歴任。モンゴル史・満洲史の研究を出発点に、中国史・日本史をはじめ、世界の歴史を巨視的・独創的視点から考察して定評がある。著書に『倭国』(中公新書)、『世界史の誕生』(ちくま文庫)、『歴史とはなにか』(文春新書)、『やはり奇妙な中国の常識』『誰も知らなかった皇帝たちの中国』『日本人のための歴史学』(ワック)など多数。

目次

序 章 中国と日本の「歴史的関係」を知っていますか?
毛沢東が愛唱した日本の唱歌
中国の歴史は紀元前二二一年、日本は紀元六六八年にはじまる
モンゴル帝国に呑み込まれる中国文明
中国もロシアもインドも、みなモンゴル帝国が生み出した国家
人口増加が中国文明を破壊する
押し寄せる「国民国家」化の波
国民国家に踏み出した清帝国
中国の現代は日清戦争からはじまった
中国革命の共産主義化が日本をおびやかす
北伐を完成させた国民革命軍
満洲帝国こそが「正統」の政権
満洲帝国の独立で苦境に立った蔣介石
蔣介石は共産党と妥協し、日本との軍事対決に追い込まれた
農民革命主義者・毛沢東の理論と指導とは
「四つの現代化」のとんでもない実態
北京の印象は戦災の焼け跡の市街のようだった
中国に明日はない
第一部 中国人の日本人観
片思い・日本人の中国好き
昔も今も、中国人は日本人に無関心
洞察に富んだ戴伝賢の『日本論』
日本の姿に圧迫感を覚え、中国の現状に焦燥感を感じた王芸生
『日本叢談』のなかの「日本人と広東人」はじつに面白い
中国人にとって、日本は中国の一省と対比すべきもの
あるのはただ過剰な人口だけ
中国の開放政策は日本依存政策ということ
中国人の日本人観
日本人は猿の子孫
日本人は「頭の悪い豚」か
中国人が考える「友情」とは
東アジアにおける日本人のイメージ
国際的に誤解されるということ
近代化すればするほど日本的になる韓国
中国人にとって日本人は中国人
中国人同士、お互いに中国人といえるアイデンティティはない
日本的コミュニケーションの秘密
日中航空協定をめぐって
日本的誠心誠意で交渉することは、中国人には禁物
外国人の日本人観─国際誤解の構造
国際理解も誤解もするのは知識階級
韓国人の日本人論は韓国人論
日本人は頭が悪い
カルチュア・ショックが日本人論を生む
一九七〇年代の日本人論
礼儀正しくかつ無礼な日本人
〝トップランナーの孤独〟
序 章 中国と日本の「歴史的関係」を知っていますか?
  • 毛沢東が愛唱した日本の唱歌
  • 中国の歴史は紀元前二二一年、日本は紀元六六八年にはじまる
  • モンゴル帝国に呑み込まれる中国文明
  • 中国もロシアもインドも、みなモンゴル帝国が生み出した国家
  • 人口増加が中国文明を破壊する
  • 押し寄せる「国民国家」化の波
  • 国民国家に踏み出した清帝国
  • 中国の現代は日清戦争からはじまった
  • 中国革命の共産主義化が日本をおびやかす
  • 北伐を完成させた国民革命軍
  • 満洲帝国こそが「正統」の政権
  • 満洲帝国の独立で苦境に立った蔣介石
  • 蔣介石は共産党と妥協し、日本との軍事対決に追い込まれた
  • 農民革命主義者・毛沢東の理論と指導とは
  • 「四つの現代化」のとんでもない実態
  • 北京の印象は戦災の焼け跡の市街のようだった
  • 中国に明日はない
第一部 中国人の日本人観
片思い・日本人の中国好き
  • 昔も今も、中国人は日本人に無関心
  • 洞察に富んだ戴伝賢の『日本論』
  • 日本の姿に圧迫感を覚え、中国の現状に焦燥感を感じた王芸生
  • 『日本叢談』のなかの「日本人と広東人」はじつに面白い
  • 中国人にとって、日本は中国の一省と対比すべきもの
  • あるのはただ過剰な人口だけ
  • 中国の開放政策は日本依存政策ということ
中国人の日本人観
  • 日本人は猿の子孫
  • 日本人は「頭の悪い豚」か
  • 中国人が考える「友情」とは
東アジアにおける日本人のイメージ
  • 国際的に誤解されるということ
  • 近代化すればするほど日本的になる韓国
  • 中国人にとって日本人は中国人
  • 中国人同士、お互いに中国人といえるアイデンティティはない
  • 日本的コミュニケーションの秘密
  • 日中航空協定をめぐって
  • 日本的誠心誠意で交渉することは、中国人には禁物
外国人の日本人観─国際誤解の構造
  • 国際理解も誤解もするのは知識階級
  • 韓国人の日本人論は韓国人論
  • 日本人は頭が悪い
  • カルチュア・ショックが日本人論を生む
  • 一九七〇年代の日本人論
  • 礼儀正しくかつ無礼な日本人
  • 〝トップランナーの孤独〟
第二部 日本化した中国人の群像
魯迅のなかの日本人
国際人の運命は孤立であり寂寞である
中国人と漢字
二十二歳で日本へ留学派遣される
中国人に対する魯迅の嫌悪感
『狂人日記』の本当のテーマ
魯迅の精神生活にとって日本語はきわめて大事なものだった
「日本の走狗」魯迅
中国人はなぜ日本に無関心なのか─戴季陶の『日本論』
中国人初の日本研究『日本国志』
なぜ『日本論』を執筆しようと考えたのか
十六歳のとき、ついに日本留学の夢がかなった
日本語学習法
孫文の片腕となって活躍する
中国人の日本への無関心の根本的な原因
中国にはなぜ情死がないか
情熱家・戴季陶はいかなる思いを日本に託していたか
日本を愛した中国人─陶晶孫の生涯と郭沫若
東大で講義した陶晶孫
自然科学者一家・陶家の人びと
政治人間・郭沫若の恋
創造社グループ
陶晶孫の処女作「木犀」
同級生から義理の兄弟へ
文学活動がもっとも盛んだった無錫での一年間
敵国・日本の上海自然科学研究所の研究員に就任する
シナ事変の渦中で
戦後、南京から台北、そして日本へ
陶晶孫は愛の人だった
陸士同期留学生の中国革命─呉禄貞から蔣介石まで
新疆視察の内命を受けた日野少佐
辺境の地にすでにもぐりこんでいた日本人たち
日本の参謀本部と中国の革命運動
弘文学院の清国人留学生たち
清国人留学生には日本がこう見えた
これが辛亥革命の発端だ
袁世凱の登場
第三革命と日野少佐
陸士留学生が中国軍事史の主流だった
日中関係年表
第二部 日本化した中国人の群像
魯迅のなかの日本人
  • 国際人の運命は孤立であり寂寞である
  • 中国人と漢字
  • 二十二歳で日本へ留学派遣される
  • 中国人に対する魯迅の嫌悪感
  • 『狂人日記』の本当のテーマ
  • 魯迅の精神生活にとって日本語はきわめて大事なものだった
  • 「日本の走狗」魯迅
中国人はなぜ日本に無関心なのか─戴季陶の『日本論』
  • 中国人初の日本研究『日本国志』
  • なぜ『日本論』を執筆しようと考えたのか
  • 十六歳のとき、ついに日本留学の夢がかなった
  • 日本語学習法
  • 孫文の片腕となって活躍する
  • 中国人の日本への無関心の根本的な原因
  • 中国にはなぜ情死がないか
  • 情熱家・戴季陶はいかなる思いを日本に託していたか
日本を愛した中国人─陶晶孫の生涯と郭沫若
  • 東大で講義した陶晶孫
  • 自然科学者一家・陶家の人びと
  • 政治人間・郭沫若の恋
  • 創造社グループ
  • 陶晶孫の処女作「木犀」
  • 同級生から義理の兄弟へ
  • 文学活動がもっとも盛んだった無錫での一年間
  • 敵国・日本の上海自然科学研究所の研究員に就任する
  • シナ事変の渦中で
  • 戦後、南京から台北、そして日本へ
  • 陶晶孫は愛の人だった
陸士同期留学生の中国革命─呉禄貞から蔣介石まで
  • 新疆視察の内命を受けた日野少佐
  • 辺境の地にすでにもぐりこんでいた日本人たち
  • 日本の参謀本部と中国の革命運動
  • 弘文学院の清国人留学生たち
  • 清国人留学生には日本がこう見えた
  • これが辛亥革命の発端だ
  • 袁世凱の登場
  • 第三革命と日野少佐
  • 陸士留学生が中国軍事史の主流だった
日中関係年表
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