戦艦大和の真実

日下公人(評論家)/三野正洋(作家) 著
定 価:
本体880円+税
判 型:
新書版
ページ数:
248ページ
ISBN:
9784898315354
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戦艦「大和」は
現代の日本を映す鏡か?

戦艦大和はまだ生きている!──零戦とならび、日本が世界に誇った戦艦大和。精魂込めてつくったものの、ほとんど戦果をあげられなかった戦艦大和はムダなものだったのか? 浮き彫りにされた大和の姿から見えてくるものとは──3300人は死んだが、その精神は後世に伝わっていると思う、と語る日下氏。大和の真実がここにある!

著者プロフィール

日下公人(くさか・きみんど)
評論家。日本財団特別顧問。三谷産業監査役。原子力安全システム研究所最高顧問。1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。日本長期信用銀行取締役、㈳ソフト化経済センター理事長を経て、東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く先見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。近著に『アメリカはどれほどひどい国か』(PHP研究所)、『日本人の「覚悟」』(祥伝社)、『2009年の日本はこうなる』『つくられた「環境問題」』(ワック)など、著書多数。

三野正洋(みの・まさひろ)
1942年、千葉県生まれ。前日本大学准教授。戦史、戦略戦術論、兵器の比較研究に独自の領域を拓いて知られる軍事・現代史研究の碩学。著書に、現代戦争史シリーズ『日中戦争』同『アフガニスタン戦争』(以上、光人社)、『図解 これならわかる! 太平洋戦争』(PHP研究所)、『湾岸戦争 勝者の誤算』『危機管理術』『プロジェクトゼロ戦』『指揮官の決断』『図解 日本軍の小失敗の研究』(以上、ワック出版)など多数ある。

目次

第1章 巨大戦艦の寂しき戦績
戦艦「大和」とはなんだったのか
ワールドレコード・エイジ
「日本刀の美しさ」
美しすぎてひ弱
「菊水作戦」は「アラモの砦」
無駄な沖縄突入戦
戦闘機の護衛なしの不可解
「神風」は抑止力
第2章 史上最大兵器の意図と現実
戦艦が初めて活躍した日露戦争
戦艦はヘビー級ボクサー
「大和」対「アイオワ」
戦艦がだぶついたアメリカ海軍
「大和」はおまじない
横綱同士の取り組み
目と足が衰えたボクサー
第3章 建造コンセプトの妥当性
極端な攻撃力重視
実戦とカタログ性能
オーソドックスな設計
平賀譲の個人的怨恨
成り行きで決まった
発注者は度胸が必要
第4章 技術を育てるソフト発想力
奇跡の兵器「VT信管」
想像力がない
奇跡の技術は民間人が開発
日本はいつも「最終列車」
第5章 プロジェクト推進体制の点検
戦線の拡大
真珠湾攻撃は余計な作戦
「白人対アジア人の闘い」
西太后と日清戦争
エージェント制と日露戦争
社会体制で軍の強さが決まる
隠さず外交に使うのが政治
秘密主義は国民性か
政治的思考を嫌う
第6章 インフラの充実と応用
外圧で急に目覚めるのが日本
日本はなぜ突然高度な技術を習得できたか
江戸時代にも入っていた海外情報
先物取引まであった江戸経済
第1章 巨大戦艦の寂しき戦績
  • 戦艦「大和」とはなんだったのか
  • ワールドレコード・エイジ
  • 「日本刀の美しさ」
  • 美しすぎてひ弱
  • 「菊水作戦」は「アラモの砦」
  • 無駄な沖縄突入戦
  • 戦闘機の護衛なしの不可解
  • 「神風」は抑止力
第2章 史上最大兵器の意図と現実
  • 戦艦が初めて活躍した日露戦争
  • 戦艦はヘビー級ボクサー
  • 「大和」対「アイオワ」
  • 戦艦がだぶついたアメリカ海軍
  • 「大和」はおまじない
  • 横綱同士の取り組み
  • 目と足が衰えたボクサー
第3章 建造コンセプトの妥当性
  • 極端な攻撃力重視
  • 実戦とカタログ性能
  • オーソドックスな設計
  • 平賀譲の個人的怨恨
  • 成り行きで決まった
  • 発注者は度胸が必要
第4章 技術を育てるソフト発想力
  • 奇跡の兵器「VT信管」
  • 想像力がない
  • 奇跡の技術は民間人が開発
  • 日本はいつも「最終列車」
第5章 プロジェクト推進体制の点検
  • 戦線の拡大
  • 真珠湾攻撃は余計な作戦
  • 「白人対アジア人の闘い」
  • 西太后と日清戦争
  • エージェント制と日露戦争
  • 社会体制で軍の強さが決まる
  • 隠さず外交に使うのが政治
  • 秘密主義は国民性か
  • 政治的思考を嫌う
第6章 インフラの充実と応用
  • 外圧で急に目覚めるのが日本
  • 日本はなぜ突然高度な技術を習得できたか
  • 江戸時代にも入っていた海外情報
  • 先物取引まであった江戸経済
第7章 情勢を戦力化するセンス
大戦艦は武田騎馬軍団
長篠の戦いの疑問
固定観念を捨てられない軍人
理屈で考えられるのがエリート
遊ばせていた戦艦
「大和」が作戦の邪魔をした
今の日本は〈戦艦「大和」〉か
第8章 システムの正しい運用方法
「大和」は万里の長城か
汚名挽回の唯一のチャンス
十八インチ砲を活かすソフト
戦艦を酷使したアメリカ、イギリス海軍
戦艦は重油を食う
惰眠を貪った「大和」「武蔵」
戦争には狡猾さも必要
ミッドウェーで「大和」は「参加賞」
第9章 運命と評価に見る人間関係
現代に通じる計画と現実の落差
誤算が次々と起こるのが現実
ツキを呼ぶのも勝利の条件
本当は運が良かったから
第10章 人間集団における個性
「陸奥」「三笠」は味方の水兵が沈めた
「大和」から降りることができたか
最後は理屈より美学
吉田満と伊藤整一
『戦没学生の手記』
女性ヌードと菊水マークの違い
ユーモアを封じ込めたから敗れた
第11章 トップマネージメントに必要な条件
握り飯とフルコース
スリ・カッパライの教育
詰めが甘い日本の艦隊指揮官
指揮官は現場で行動すべきか
現場主義は単なる美学にすぎない
ハンモック・ナンバーでいいのか
学業成績とは別の才能
第12章 巨大プロジェクトの遺産
「大和」の本当に評価すべき点
「大和」を作る国家目的
造船業が世界一になった理由
第7章 情勢を戦力化するセンス
  • 大戦艦は武田騎馬軍団
  • 長篠の戦いの疑問
  • 固定観念を捨てられない軍人
  • 理屈で考えられるのがエリート
  • 遊ばせていた戦艦
  • 「大和」が作戦の邪魔をした
  • 今の日本は〈戦艦「大和」〉か
第8章 システムの正しい運用方法
  • 「大和」は万里の長城か
  • 汚名挽回の唯一のチャンス
  • 十八インチ砲を活かすソフト
  • 戦艦を酷使したアメリカ、イギリス海軍
  • 戦艦は重油を食う
  • 惰眠を貪った「大和」「武蔵」
  • 戦争には狡猾さも必要
  • ミッドウェーで「大和」は「参加賞」
第9章 運命と評価に見る人間関係
  • 現代に通じる計画と現実の落差
  • 誤算が次々と起こるのが現実
  • ツキを呼ぶのも勝利の条件
  • 本当は運が良かったから
第10章 人間集団における個性
  • 「陸奥」「三笠」は味方の水兵が沈めた
  • 「大和」から降りることができたか
  • 最後は理屈より美学
  • 吉田満と伊藤整一
  • 『戦没学生の手記』
  • 女性ヌードと菊水マークの違い
  • ユーモアを封じ込めたから敗れた
第11章 トップマネージメントに必要な条件
  • 握り飯とフルコース
  • スリ・カッパライの教育
  • 詰めが甘い日本の艦隊指揮官
  • 指揮官は現場で行動すべきか
  • 現場主義は単なる美学にすぎない
  • ハンモック・ナンバーでいいのか
  • 学業成績とは別の才能
第12章 巨大プロジェクトの遺産
  • 「大和」の本当に評価すべき点
  • 「大和」を作る国家目的
  • 造船業が世界一になった理由
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