プロジェクトゼロ戦

日下公人(評論家)/三野正洋(作家) 著
定 価:
本体880円+税
判 型:
新書版
ページ数:
248ページ
ISBN:
9784898315163
アマゾンのショッピングサイトへリンクします。
上がバカでは、どうしようもない!
失敗と成功の隙間にナレッジ!

ゼロ戦とは何だったのだろうか──世界の名機“ゼロ戦”を生んだプロジェクトには、国民の「知(ナレッジ)」が凝縮されている。日本という企業、ゼロ戦という商品、指揮官というリーダーを丹念に俯瞰する!

著者プロフィール

日下公人(くさか・きみんど)
評論家。日本財団特別顧問。三谷産業監査役。原子力安全システム研究所最高顧問。1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。日本長期信用銀行取締役、㈳ソフト化経済センター理事長を経て、東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く先見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。著書に『アメリカはどれほどひどい国か』(PHP研究所)、『日本人の「覚悟」』(祥伝社)、『2009年の日本はこうなる』『つくられた「環境問題」』(ワック)など、多数。

三野正洋(みの・まさひろ)
1942年、千葉県生まれ。前日本大学准教授。戦史、戦略戦術論、兵器の比較研究に独自の領域を拓いて知られる軍事・現代史研究の碩学。著書に、現代戦争史シリーズ『日中戦争』同『アフガニスタン戦争』(以上、光人社)、『図解 これならわかる! 太平洋戦争』(PHP研究所)、『湾岸戦争 勝者の誤算』『危機管理術』『戦艦大和の真実』『指揮官の決断』『図解 日本軍の小失敗の研究』(以上、ワック出版)など多数ある。

目次

第1章 ゼロ・ファイターの登場
戦闘機のアインシュタイン
零戦の比較は一〇〇〇馬力級戦闘機と
データで証明される零戦の強さ
相手から畏怖されるのも実力のうち
有色人種が白人に勝った珍しいケース
実力以上に花咲いた零戦
無視されたシェンノート報告
情報は評価する人の能力に帰する
第2章 勝機をつかむコンセプト革命
戦争嫌いの日本人が造った進攻戦闘機
特徴のひとつは長大な航続距離
海軍の「計画要求書」はコンセプト革命
零戦はトヨタ車の設計に近い
零戦は技術的に新しい分だけ有利だった
第3章 ハードを活かす運用術
ドッグファイトの勝敗は旋回性能で決まった
零戦の性能は戦争のシステムに合っていたのか
零戦の得意技を封じたヒット・エンド・ラン戦術
零戦の改良の遅れは発注者の責任
採用が遅れたロッテ編隊
戦力の集中、相互協力の失敗は、無線機の不備による
零戦はあくまで改造型にすぎなかった
進攻の時代が終わったが、漫然と作り続けた
第4章 グランドデザインの選択
増槽という発想が長大な航続力を実現させた
不備が目につく零戦の装備
すべての機械製品は妥協の産物
エンジンが機体、デザインを決定した
細かな技術が戦闘機の性能に大きく影響
人命軽視というより任務重視
空戦は組織戦にもかかわらず無線がなかった
第5章 ものづくりの中の人間性
空中給油という発想
なぜ空母にカタパルトを使わなかったか
零戦の美しさは量産向きではなかった
手造り感覚がアメリカ製機械の根本だった
兵器は結局のところ民族性に直帰する
日本人にとって航空機は芸術作品である
第6章 プロジェクトとシステム発想
零戦の思想はサニーとカローラ
バランス感覚に優れた堀越二郎
何ごとにつけても割り切れない日本人
上が馬鹿ではどうしようもない
無謀だったラバウルからの出撃
システム思考のない発注責任者
第1章 ゼロ・ファイターの登場
  • 戦闘機のアインシュタイン
  • 零戦の比較は一〇〇〇馬力級戦闘機と
  • データで証明される零戦の強さ
  • 相手から畏怖されるのも実力のうち
  • 有色人種が白人に勝った珍しいケース
  • 実力以上に花咲いた零戦
  • 無視されたシェンノート報告
  • 情報は評価する人の能力に帰する
第2章 勝機をつかむコンセプト革命
  • 戦争嫌いの日本人が造った進攻戦闘機
  • 特徴のひとつは長大な航続距離
  • 海軍の「計画要求書」はコンセプト革命
  • 零戦はトヨタ車の設計に近い
  • 零戦は技術的に新しい分だけ有利だった
第3章 ハードを活かす運用術
  • ドッグファイトの勝敗は旋回性能で決まった
  • 零戦の性能は戦争のシステムに合っていたのか
  • 零戦の得意技を封じたヒット・エンド・ラン戦術
  • 零戦の改良の遅れは発注者の責任
  • 採用が遅れたロッテ編隊
  • 戦力の集中、相互協力の失敗は、無線機の不備による
  • 零戦はあくまで改造型にすぎなかった
  • 進攻の時代が終わったが、漫然と作り続けた
第4章 グランドデザインの選択
  • 増槽という発想が長大な航続力を実現させた
  • 不備が目につく零戦の装備
  • すべての機械製品は妥協の産物
  • エンジンが機体、デザインを決定した
  • 細かな技術が戦闘機の性能に大きく影響
  • 人命軽視というより任務重視
  • 空戦は組織戦にもかかわらず無線がなかった
第5章 ものづくりの中の人間性
  • 空中給油という発想
  • なぜ空母にカタパルトを使わなかったか
  • 零戦の美しさは量産向きではなかった
  • 手造り感覚がアメリカ製機械の根本だった
  • 兵器は結局のところ民族性に直帰する
  • 日本人にとって航空機は芸術作品である
第6章 プロジェクトとシステム発想
  • 零戦の思想はサニーとカローラ
  • バランス感覚に優れた堀越二郎
  • 何ごとにつけても割り切れない日本人
  • 上が馬鹿ではどうしようもない
  • 無謀だったラバウルからの出撃
  • システム思考のない発注責任者
第7章 個性という戦力
注文以上の名機に仕上げたのは堀越の手柄だ
最初にアイデアがひらめいた者を評価しろ
失敗を恐れず若い人に零戦を任せた
「自由な発想」で「個人の力」を
第8章 改良と柔軟性
金星エンジン搭載が「理想の零戦」
改良のための明確なコンセプトがなかった
改良するだけの余地がなかった零戦
命令者が無能だった
どれも中途半端な「零戦後継機」
後継機開発は時代に追いつけなかった
時代の変化を読みとれなかった陸軍
零戦がもたらした「遺産」
第9章 戦略としての環境整備
ドッグファイトとヒット・エンド・ラン
零戦は優秀なパイロットによく合う戦闘機
勝敗を分けた日米パイロットの生活環境
奴隷を使ったことのない日本は人の使い方が下手だ
「撃墜王」は下士官出身パイロットたち
パイロットはみな士官にすべきだった
第10章 勝つためのインフラ
規定の性能を発揮させるための必要条件とは
設計者が考えた性能が実際の戦闘で出せなかった
周辺環境の整備不良は戦力を削ぐ
第11章 トップマネジメントの資質
決断者がよかったら誉め、悪かったら首にする
短期決戦か持久戦かで設計が異なる
トップは部下を信用できるか
第7章 個性という戦力
  • 注文以上の名機に仕上げたのは堀越の手柄だ
  • 最初にアイデアがひらめいた者を評価しろ
  • 失敗を恐れず若い人に零戦を任せた
  • 「自由な発想」で「個人の力」を
第8章 改良と柔軟性
  • 金星エンジン搭載が「理想の零戦」
  • 改良のための明確なコンセプトがなかった
  • 改良するだけの余地がなかった零戦
  • 命令者が無能だった
  • どれも中途半端な「零戦後継機」
  • 後継機開発は時代に追いつけなかった
  • 時代の変化を読みとれなかった陸軍
  • 零戦がもたらした「遺産」
第9章 戦略としての環境整備
  • ドッグファイトとヒット・エンド・ラン
  • 零戦は優秀なパイロットによく合う戦闘機
  • 勝敗を分けた日米パイロットの生活環境
  • 奴隷を使ったことのない日本は人の使い方が下手だ
  • 「撃墜王」は下士官出身パイロットたち
  • パイロットはみな士官にすべきだった
第10章 勝つためのインフラ
  • 規定の性能を発揮させるための必要条件とは
  • 設計者が考えた性能が実際の戦闘で出せなかった
  • 周辺環境の整備不良は戦力を削ぐ
第11章 トップマネジメントの資質
  • 決断者がよかったら誉め、悪かったら首にする
  • 短期決戦か持久戦かで設計が異なる
  • トップは部下を信用できるか
トップへ戻る