2014年〜 世界の真実

長谷川慶太郎(国際エコノミスト) 著
定 価:
本体895円+税
判 型:
新書判
ページ数:
208ページ
ISBN:
9784898316818
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日本の生き残る道とは?

「アベノミクス」の狙いは、日本経済を長期間覆ってきた「デフレ」から抜け出す経済政策を成功させようというものだ。同時に、戦後の「システム」を見直し、「制度改革」を全面的に実施しようというものであり、それには極めて強い決意が要求される。特に注意すべきは、日本を取り巻く国際環境の激変である。あまり遠くない時期に中国は解体、崩壊し、東アジアでの「冷戦」は終結する。そして、超大国アメリカが完全復活し、EUは経済でドイツに支配される。「アベノミクス」の後、日本は何をすべきなのか。激変する世界の底流を読み解き、日本の生き残る道を提言する!

著者プロフィール

長谷川慶太郎(はせがわ・けいたろう)

国際エコノミスト。1927年、京都府生まれ。大阪大学工学部卒業。新聞記者、証券アナリストを経て、1963年から評論活動を始める。以後、その優れた先見力と分析力で、つねに第一線ジャーナリストの地位を保つ。1983年、『世界が日本を見倣う日』(東洋経済新報社)で第3回石橋湛山賞受賞。近著に『アジアの行方 大激動の真実を知れ!』(実業之日本社)、『日本企業の生きる道。』(PHP研究所)、『シェールガス革命で世界は激変する』(東洋経済新報社)など多数がある。

目次

まえがき
第一章 アベノミクスは成功するか
  • 「デフレからの脱却」を成し遂げた高橋是清
  • 五年で二・五倍の円安を実現する
  • 新しい産業を次々と生み出した公共事業投資
  • オバマ大統領は「グリーンニューディール」を口にしなくなった
  • メタンハイドレート商用化のために一兆円の融資枠を設定
  • 円高で何が問題なのか
  • 世界の優良企業から頼られている日本の銀行
  • これからフランスで三十万人以上の失業者が出る?
  • なぜ、政治家とマスコミは「日本が大変だ」と騒ぐのか
第二章 世界的な大デフレの時代に何が起こるのか
  • 戦争のない時代はデフレ基調にならざるを得ない
  • 十九世紀の大デフレ時代に世界で何が起こったか
  • 世界経済を支えるインフラの整備が始まる
  • LCCとアメリカの国内水運整備がデフレを加速させる
  • アメリカはなぜ、シェールガス開発に力を入れたのか
  • シェールガスの普及で穀物価格も下がる
  • プーチン大統領が迫られている決断
第三章 超大国アメリカが復活する
  • 二十一世紀はガスの時代になる
  • 天然ガスの貿易でアメリカに勝てる国はない
  • 最大で三百六十万人の雇用と三パーセントの成長
  • アメリカは鉄道のレール交換に力を入れている
  • 「双子の赤字」のうちで貿易赤字は構造的な黒字に転換する
  • アメリカが有する四つの強み
  • 経済でヨーロッパを支配するドイツ
  • アメリカの石油化学製品は世界一の競争力をもつことになる
  • アメリカの弱点はイノベーションにある
  • 原子力の研究開発に一番力を入れているのはアメリカ海軍
  • これからのアメリカは怖いものなど何もない
第四章 中国は間違いなく崩壊する
  • ステルス戦闘機のテストフライトを知らなかった胡錦濤
  • ミャンマーはなぜ中国寄りの態度を変えたのか
  • 自然にできあがった中国包囲網
  • 中国の崩壊は歴史的な流れで止められない
  • ソ連で起こったことは中国でも起こる
  • 不気味な「第二代農民工」
  • GDPの一一パーセントにあたる不動産の在庫
  • メッキ工場で使えない揚子江の水
  • 共産党は改革のために倒産を認めることができない
  • 暴動に神経を尖らせる共産党政府
  • 習近平指導部の敵は文革派
  • 北京の中央政府と人民解放軍は一体ではない
  • 中国政府は海軍を懐柔するために航空母艦をつくる
  • 国内最強の軍隊を有する瀋陽軍区
  • 瀋陽軍区が北朝鮮に核兵器開発をやらせている
  • 中国はその日その日をごまかしながらやっていくしかない
  • 近い将来、中国で内戦が起こる
  • 中国の内戦に日本はどう対応するか
第五章 日本の活路はどこにあるのか
  • 日本もアメリカも互いに頼らざるを得ない関係
  • 技術貿易で日本は一兆九千七百四億円の黒字
  • 大型の発電機と変電機で日本企業の強さは圧倒的である
  • 主要なジェットエンジンメーカーが採用するIHI製のタービンブレード
  • 明治時代から営々と培ってきた重工業の技術力
  • サムスンが重電機に進出できない三つの理由
  • 粗鋼生産量で上まわっても、高度な技術の開発は追いつけない
  • 人件費の高い日本に工場を置くフランスの多国籍企業
  • 日本企業のもつ特許は重要な武器である
  • 電灯を使うことで二交代制を実現した大阪紡績
  • トヨタに未来はあるか
  • 炭素繊維を航空機に使う技術は日本企業の独壇場
  • アメリカの復活は一次産品、日本の復活は二次産品にかかっている
  • 日本経済を成長させるために労使慣行を見直せ
  • 日本が家電で稼ぐ時代は終わり、重電で稼ぐ時代になった
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