松尾芭蕉を勉強している!
いまロシアとの間で紛争が続いているウクライナの小学校では、五年生から外国の文学を学ぶそうです。その外国文学の授業では、日本文学が必須科目となっていて、なんと、松尾芭蕉の俳句を学ぶのです。日本文化の特徴である「わび」「さび」「もののあわれ」を芭蕉の句を通して勉強しているということです。
これは著者である馬渕睦夫氏が2005年に、駐ウクライナ大使として赴任して初めて知ったことだそうです。馬渕氏は、外交官として世界の60あまりの国と国民に触れてきました。本書は、その経験から、世界の人々が日本のことをどう見ているか、どう感じているかをありのままに書きつづったものです。
日本国内にいると、隣国の反日メッセージばかりが耳に入りますが、世界的に見れば、多くの国と人々が、じつは、日本に尊敬の念を払っているのが実際なのです。本書を読めば、世界の中で、これからの日本の進むべき道が見えてくるはずです。
著者プロフィール
馬渕 睦夫(まぶち・むつお)
元駐ウクライナ兼モルドバ大使、元防衛大学校教授、現吉備国際大学客員教授。1946年、京都府生まれ。京都大学法学部3年在学中に外務公務員採用上級試験に合格し、1968年、外務省入省。1971年、研修先のイギリス・ケンブリッジ大学経済学部卒業。2000年、駐キューバ大使、2005年、駐ウクライナ兼モルドバ大使を経て、2008年11月、外務省退官。同年、防衛大学校教授に就任し、2011年3月定年退職。2014年4月より現職。著書に、『いま本当に伝えたい感動的な「日本」の力』『国難の正体』(総和社)、『日本の敵』(共著、飛鳥新社)、『世界を操る支配者の正体』(講談社)、『日本「国体」の真実』(ビジネス社)、『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカ』(ワック)などがある。
目次
- まえがき
第1章 なぜ、日本は世界で尊敬されているのか
- ウクライナの中学生は松尾芭蕉を知っている
- 外国に尊敬の念を持つための教育
- 日本に秘められている神秘の力
- 「どうしても滅んでほしくない民族がある」
- 少年は妹のためにパンを食べなかった
- 科学技術と思想を「日本化」する知恵
- 「新しいロシア」に協力できる国は日本だけ
- 文化大国を築いたキューバのカストロ議長の夢
- 長期政権の秘訣は「ビジョンと情熱」
- 世界に類を見ないキューバ独自の文化
第2章 世界を救うのは「利他の心」
- 人生の結果は「能力×情熱×考え方」
- 「利他の心」と「隣人愛」
- 外交交渉の心構えは「国益七割、道義三割」
- 国が発展するときに必要な「自力」と「他力」
- すべての国が援助国になれば、世界の貧困はなくなっていく
- タイの通貨危機に際して、プミポン国王は国民に何を語ったか
- 便利さと幸福はかならずしも一致しない
- 「和の国」は市場万能主義にどう立ち向かうのか
第3章 困難を乗り越える日本人の知恵
- 建国の精神と「シラス」存在である天皇
- 神代の昔から日本は民主主義だった
- 日本の國体は「二権分立」
- 工業製品にも「魂」が込められている
- 欧米人にとっての労働は「神の与えた罰」
- 「一本の長い縦糸」が過去から未来までを繫ぐ
第4章 終戦七十周年に向けた国民精神の武装
- 私たち自身が、正しい歴史認識を持つことが先決
- 韓国人は日本の善政を受け入れたことが許せない
- 教科書が教えないリットン報告書の真実
- 中国が仕掛けた日中戦争
- 「日本を二度と地域大国にしない」
- なぜ、アメリカは「尖閣諸島は日本の領土だ」と言わないのか
- 反日を叫べば叫ぶほど、日本から自立できない韓国
終 章 ウクライナ情勢は、「腹黒い世界」の縮図だ
- 「今回の騒動は、マフィアとマフィアの戦いです」
- 親欧米派がつくった暫定政権は、民主的な政権?
- G7の経済制裁は国際法に基づかない「私的な制裁」
- ウクライナ危機の黒幕は、アメリカのネオコン勢力
- EUはウクライナに冷たかった
- ウクライナ危機の狙いはプーチン潰し
- 安倍総理の出番が来た