皇室をお護りせよ!

鎌田勇 著
定 価:
本体1600円+税
判 型:
四六判
ページ数:
256ページ
ISBN:
9784898314524
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皇室、そして日本の危機を救った
涙と感動の実話

終戦直後、マッカーサー率いるGHQが来襲。天皇制度の存続が危ぶまれる無理難題を次々につきつける。その危機を救ったのが、「皇室をお護りせよ」と東久邇宮首相から内々の命令を受けた鎌田銓一中将。彼は米国に留学し、米陸軍で大隊長も務め、マッカーサーにも会い、そのときの米兵部下がGHQに何人もいた。軍票導入寸前の非常事態も、彼の人脈と機転で阻止。「生前退位」問題で揺れる皇室問題を考える上でも貴重な一級史料! (著者は鎌田中将の子息)

著者プロフィール

鎌田 勇(かまた・いさむ)
実業家、作曲家。1928年(昭和3年)6月2日東京で生まれる。学習院中等科高等科に学ぶ。1945年、陸軍士官学校に入学することになるが、終戦で閉校して学習院に復帰。父・銓一の秘書的な役割を果たした。音楽への造詣が深く、演奏でも米軍将校と交流を深める。慶應義塾大学文学部を卒業し、沖電気入社。沖ユニシス社長、日本ユニシス取締役、ジェイビルサーキット日本代表などを歴任。音楽関係では、学習院オーケストラの指揮者を務めるほか、作曲家として活躍。音楽活動を通じて皇室との交流も持つ。著書に『音楽の聞こえる小さな家―ハーモニーに包まれた皇室の肖像』(時事通信社)、音楽作品に自作の交響曲、協奏曲、室内楽曲などを収録した『KAMATA COLLECTION』(ビクターエンタテインメント)などがある。

目次

第一章 日本の戦後を救った、厚木での「再会」

  • 厚木の最も暑い日
  •  「ミスター・カマダはどこだ」
  • 昨日の敵と談笑
  •  「殺される」覚悟でやってきた先遣隊 
  • 奇跡的な「再会」による戦後の始まり

 

第二章 人生最後と決めた日に「皇室をお護りせよ」の密命

  • 北京で迎えた昭和二十年八月十五日 
  • 死より重い「新たな使命」 
  • 残された時間はわずか一週間  
  • 東久邇宮が手をついて 
  • 厚木飛行場は惨憺たる状況 
  • 日本人の飢える中、米軍食糧を用意 
  • 残された時間はあと二十四時間  
  • 準備はできた、あとは祈るのみ

第三章 「技術」を学んで国にご奉公したい

  • 資源が乏しい日本を支えるのは技術 
  • 注目を集めた実弾射撃実験 
  • 上原元帥の一言が銓一の運命を変えた
  • 入学許可を求めて直談判
  • 研究スケールに目を見張る 
  • 驚くほど親切なアメリカ人たち
  • 新聞は日本批判、町の人は親日的
  • アイム・ハングリー 
  • 日本に好感を持つ教授たち  
  • アメリカの母、クーパー夫人 

第四章 米軍の指揮官となった日本の工兵将校

  • 手強い相手  
  • 工兵重視のアメリカ軍 
  • 家屋をまるごと渡河させる  
  • 数式を示して工兵の信頼を得た 
  • アメリカ兵から慕われる
  • 英語が得意でなくても 
  • 日本人の評価は高かった 
  • 剣道がフェンシングに勝った 
  • アメリカ兵の強さ 
  • 気の重い密命
  • 連隊長の配慮
  • マッカーサー参謀総長との対面
  • 上原元帥への報告は叶わなかった

第五章 兵站を軽視して、勝つことはできない

  • ヨーロッパの要塞と交通 
  • 交通課長として東京湾を開く
  • 陸軍省の局長会議に失望 
  • アメリカの力を過小評価 
  • 朝鮮海峡のトンネル構想 
  • 戦時下の鉄道敷設は予想以上に困難

第六章 マッカーサーが突然やって来た

  • 工兵の絆
  • マッカーサー用の車が盗まれた 
  • 敗戦を思い知らされる  
  • マッカーサー到着を誰も見ていない 
  • 早くも、テンチ大佐との別れ 
  • 何でもカマダに頼め
  • 降伏文書は調印された 
  • 夜中、捨て身の訪問
  • 日本再建への第一歩が始まる 
  • アイケルバーガーとの交渉
  • 杉山元帥の出頭 
  •  「鎌田、頼む」
  • 第七章 「国民外交」で天皇陛下をお護りする
  • 国民外交の舞台となった「本牧の家」 
  • マッカーサー元帥が目の前に 
  • 国民党軍の名古屋進駐を阻止 
  • 米軍高官との信頼関係 
  • アメリカの世論を変える 
  • フォート・デュポンの縁 
  • 四人の集まり
  • 皇族挙げての接待 
  • 米軍の対応が変化 
  • 上陸予定だった海岸線に涙したダン大佐 
  • アメリカ世論は和らいできたのか 
  • 降伏調印式一周年パーティに招待されたが
  • 天皇制度は維持された

 

  • あとがき

 

  • 参考文献・資料一覧

 

  • 鎌田銓一略歴
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